Tuesday, August 22, 2023

処理水放出へ 千葉・銚子漁港の漁業者は 熊谷知事のコメントは - nhk.or.jp

東京電力福島第一原発にたまる処理水を薄めて海に放出する計画をめぐり、政府は22日、関係閣僚会議を開き、早ければ24日に放出を始めることを決めました。

これについて、水揚げ量・日本一の千葉県・銚子漁港の漁業関係者からはどのような声が出ているのか。熊谷知事や越川銚子市長のコメントについても、詳しくお伝えします。

銚子漁港の反応は

銚子漁港では、いまの時期はキンメダイ伊勢エビなどが旬を迎えていて、22日の朝も、大勢の漁業者や仲買人などでにぎわいました。

漁業関係者からは、風評被害を懸念する声や、影響を慎重に見極めようという声が聞かれました。

40代 漁業者

放出は、勘弁してもらいたいです。

この時期は、三陸沖でマグロやカツオの漁をするのですが、風評被害で魚の値段が下がるのではないかと心配です。

電気代や燃料代も値上げばかりですので、国の充分な補償を望みます。

60代 仲買人

東日本大震災の直後は、銚子でも風評被害で魚が売れないということがありましたが、今回放出する水は基準値を下回っているので、大きな影響はないと思います

国の方針なので従うしかないですし、なるようになるでしょう。

銚子漁港で水揚げされた魚の買い付けや流通などを担う、120ほどの企業が参加する「銚子水産流通業組合連合会」のトップ、宮内隆さん(71)は、安全性について国が十分に周知を行うべきだとしています。

宮内さん

組合連合会として、処理水の安全性は十分確認できたと考えているが、一般市民の理解には限界がある。風評被害による買い控えなどが起きる可能性がある。

安全性を示そうにも我々の力は微々たるもので、国には、銚子で獲れる魚は安心安全だと国内外に発信してほしい。

熊谷知事の反応は

政府の決定を受けて、千葉県の熊谷知事はコメントを出しました。

処理水の海洋放出は、専門家による科学的根拠に基づく報告書を踏まえ、政府が判断したものと受け止めています。

県はこれまで、政府に対し、処理水の安全確保や関係者への丁寧な説明を、繰り返し要望してきました。

今後、政府においては、
▼処理水の安全性の確保
▼科学的根拠に基づく正確な情報発信
▼影響が懸念される農林水産業や観光業などへの対策
について、確実な対応をお願いしたいと考えています。

銚子市長の反応は

政府の決定を受けて、銚子市の越川信一市長はコメントを出しました。その概要をお伝えします。

漁業関係者が反対を表明する中で、処理水の放出を8月24日にも開始する方針が決定されたことを大変残念に思います。

原発事故により大きな風評被害を受けた銚子市では、今回の処理水の放出により、再び風評被害が広がることを懸念する声が上がっています。風評が広がれば、地域経済の大きな打撃となり、東日本大震災以降の風評からの信頼回復に努めてきた関係者の努力を無にしてしまうことになります。

依然として漁業関係者の十分な理解が得られない状況の中で、処理水の放出時期が決定されたことは残念であり、今後は国が責任を持って漁業者の理解構築を図るとともに、責任を持って風評被害に対処していくことを強く求めます。

もっと「処理水」を知る

処理水について詳しく知りたい方は、こちらから👇
処理水の海洋放出 方法は?影響は?【Q&Aで詳しく】8/22版

Adblock test (Why?)


からの記事と詳細 ( 処理水放出へ 千葉・銚子漁港の漁業者は 熊谷知事のコメントは - nhk.or.jp )
https://ift.tt/0zE9Wku
Share:

0 Comments:

Post a Comment