関東甲信でも続く猛烈な暑さ。
気象庁が発表した長期予報では来月は猛烈な暑さとなる日が例年よりも多くなるなど、厳しい残暑が続く見込みです。
専門の医師は暑さで体のさまざまな機能が損なわれることによって出る「暑さ疲れ」が多くの人にみられるとして、栄養価の高い食事や十分な睡眠をとるよう呼びかけています。
総務省消防庁によりますと、27日までの1週間に熱中症で病院に運ばれた人は全国で7424人にのぼりました。
前の週の7360人と比べて60人余り増え、去年の同じ時期の2878人と比ると、およそ2.5倍に増えています。
このうち最も多いのは北海道の935人で、去年の同じ時期の25倍に達したほか、東京都では410人で、去年の同じ時期の168人と比べ2倍余りに増えています。
熱中症対策に詳しい済生会横浜市東部病院の谷口英喜医師は「暑さの度合いが厳しく、さらにはその期間が長いため、『暑さ疲れ』が多くの人に出ている。あまりにも外の気温が高いと体温のコントロールが追いつかず、私たちの体はさまざまな機能がダメージを受けている」と指摘しています。
具体例として「胃液などはあまりにも体温が高いと機能しなくなり消化不良などになる。さらに暑さは血流などにも影響して栄養素や酸素が運ばれにくくなる一方、老廃物がたまりやすくなってこれらが疲れにつながる」と話しています。
さらに谷口医師は「体の水分がじわじわと奪われていく『軽い脱水症』が疲れにつながることが最近明らかになっている」としたうえで長引く厳しい暑さへの対策としては涼しいところでの十分な休養や睡眠、それに栄養価の高い食事と水分をとることが必要だと呼びかけています。
長引く暑さを受け、夏休み明けの授業がまもなく始まる都内の小学校では子どもたちを熱中症から守る取り組みに引き続き対応していくことにしています。
長引く暑さと夏休み明けの時期にあわせ、東京都教育委員会は先週25日、都内の小中学校などに対し、熱中症による児童生徒の健康被害を防ぐため引き続き適切な対応をとるよう通知しました。
東京・世田谷区の烏山小学校では3日後の金曜日に夏休み明けとなり子どもたちが登校してくるため、熱中症対策に入念に取り組むことにしています。
朝と昼の最低2回は校庭で熱中症の危険度を示す「暑さ指数」を機器で測って危険な状況と出れば、原則、校庭などの屋外で遊ばないよう子どもたちに知らせます。
体育などで校庭を使う場合は事前の準備などはできるだけ日陰で行い、水分をこまめに補給するよう促すことを徹底しています。
教室など屋内の授業でも10分間に1回は水分補給を呼びかけるということです。
このほか校内3か所にはミスト噴射の装置、校舎の外側、1階から3階の一部にはヘチマを使った「緑のカーテン」を設けて学びの環境が少しでも涼しくなるよう配慮しています。
烏山小学校の廣石雄司校長は「子どもたちの毎日の健康観察は欠かせず、少しでも熱中症が疑われる場合はすぐに保健室に向かわせます。暑さが長引くのは教育現場としてもつらいですが、対策にしっかり取り組みたい」と話していました。
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