※本記事は理学療法士であり、認定ストレングス & コンディショニングスペシャリストの資格(C.S.C.S.)を持つトレーニングコーチであるシーン・ハイソン氏と、デヴィッド・オテイ氏の2名による監修記事です。
《目次》
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◇「筋肉の超回復」とは? 休息の重要性
ジムで無計画に野獣のように鍛えることは、結構大変なこと。期待を超えた結果を得るために、懸命に汗を流しているはずです。なのに、ジム以外の場所である行動をとっているとしたなら。実は、トレーニングの頑張りを無にし、あなたの目標である筋肉隆々の引き締まった身体になることから知らず知らず(中には知りながら)のうちに遠ざかっている可能性もあるのです。
それは、過度な飲酒や睡眠不足、貧弱な食習慣などです。これらの間違った選択は、あなたがどんなに一生懸命トレーニングを行ったところで、立派な腹筋をつくり上げてくれるフィットネスライフと相容れるものではありません。それと同様に、ただ、がむしゃらに鍛えばいいものでもありません。ときには、アクセルペダルをゆるめることが必要となるのです。これを総合して意識すべきことが「トレーニング後の回復」であり、今以上に重要視してほしいところです。
トレーニング後の食事と休息時間に関して、これに関してトレーニーたちは「筋肉の超回復」と言っています。ヘルシー志向が強まっている現代では、一般的に知られている言葉でもあります。
この「筋肉の超回復」とは、筋トレ後の24時間~48時間程の間を指します(中には、~72時間まで効果的という説もあります)。この間に、食事ときちんとした休息によって得た栄養と回復によって、筋肉はより強化するという研究結果が報告されているのです。
筋肉の回復(休息)を得ることなく、毎日のように筋トレを行うことは逆効果になる可能性があり、筋肉が以前より強化される働きを阻害してしまうと考えられるのです。
◇プロトレーナー(C.S.C.S.)監修記事
「長期間維持することや回復の結果のことを考えると、筋肉の回復はトレーニングと同じくらい重要です」と語るのは、認定ストレングス & コンディショニングスペシャリストの資格(C.S.C.S.)であるデヴィッド・オテイ氏です。
「肉体改造とは、いまの身体をアップグレードするために、普通以上の努力をしなければならないことを意味しています。その普通以上の部分を行うためにも、きちんとした回復が必要なのです」、と続けます。
以下に挙げるのが、あなたが自分で自分を台無しにしている5つの問題点で、それらを修正するこそ、驚異の腹筋獲得へとつながるでしょう。
◇腹筋がきちんと回復することを阻害している5つの問題
【1】正しい食事をしていない
もしあなたが、いまだに栄養素を意識していない食事をしているのであれば、美しい腹筋を獲得することからは遠のくでしょう。ハンバーガー、ピザ、ビールなどは、カロリーが高すぎて脂肪を減らす役に立たないばかりか、高カロリーのわりにほとんど栄養が摂れない可能性が高いのです。
ジムでハードなトレーニングを行うと、回復をサポートするためにより多くの栄養が必要になります。肝心なのはカロリー量があまり多くない食事で、それら必要となる栄養を摂取することなのです。
牛肉やチーズは、本質的には悪い食べ物ではありません。ですが、これらについてはより賢い選び方をする必要があるということなのです。どちらも、筋肉の成長を支えるために欠かせないよいタンパク源です。牛肉に関しては、90~95%を低脂肪の赤身にすれば、低いカロリー量でより多くのタンパク質が摂れるでしょう。同じ理由から、チーズも低脂肪のものを選びましょう。そのほか高タンパク・低カロリーの食べ物には、鶏の胸肉、七面鳥、魚などがあります。
緑の野菜は筋肉の回復に重要なだけでなく、トレーニングを行う際に身体全体のパフォーマンスを改善すると報告されているビタミンやミネラルの供給源にもなります。アスパラガス、ブロッコリー、キャベツ、ケールなどの野菜を、食事にもっと取り入れるべきでしょう。
【2】正しいサプリメントを使っていない
よりよい食事をすることは、あなたの身体がトレーニングから回復するのに大いに役立ってくれるはず。ですが、それでもまだ、あなたの可能性を最大限に引き出す食事とは開きがあるかもしれません。そこで、正しいサプリメントを加えることによって、それを補うというアイデアも効果的となるでしょう。
もしまだあなたが、「クレアチンサプリメント」を使ったことがないのだとしたら、ちょっと考え直したほうがいいかもしれません。「ボヤボヤしている場合ではない」と言わせていただきます。
過去に最もよく研究されたスポーツサプリメントであるばかりでなく、A)筋肉と体力の増強に役立つ安全で効果的な、B)入手しやすく、C)比較的安価なサプリメントなのです。
『国際スポーツ栄養学会ジャーナル』はクレアチンについて、「高強度運動能力を高めて引き締まった身体をつくるのに役立つ、入手可能で最も効果的なサプリメントだ」と報告しています。
さらに新しい研究によると、「クレアチンはストレスがかかる状況下で、記憶力や脳の機能をサポートすることが期待できることが研究結果によって示唆されています」と、医学博士で「メンズヘルス」の栄養アドバイザーであるマイク・ルッセル博士は語ります。「クレアチンは筋肉細胞の保湿にも役立ち、それが最適な回復をサポートする栄養素を高めてくれるでしょう」と明言します。
マルチビタミンも賢いサプリメントの選択です。「研究によると、カロリーが制限されている場合、必須微量栄養素《ビタミン、ミネラル類》の最適な摂取が行えない危険性が高まることが示唆されています」と、ルッセル博士は続けて話します。
つまり、ダイエットで食事量を減らすことによって重要なビタミンやミネラルを犠牲にしているということで、マルチビタミンのサプリメントはそれを補う役目を果たしてくれるというわけです。
もちろん、一日に必要なタンパク質の量を食事だけで摂るのが難しいというのであれば、プロテインパウダーを使うことも有効です。ルッセル博士を含め、ほとんどの栄養士や栄養学者は筋トレをやっているようなアクティブな人たちに対して、「体重1ポンド(約0.454kg)につき、1グラムのタンパク質を摂取すること」を推奨しています。
なので、プロテインサプリメントの多くは1回分で約20~25グラムのタンパク質を摂取することができるものなので、毎日の食事に+αすることでタンパク質摂取の補強ができるのです。
【3】十分な睡眠をとっていない
また、トレーニング後に夜遅くまでパーティーに興じていたり、スマートフォンをスクロールし続けていたり、テレビを観たりした場合には、トレーニングで負荷を与え損傷した肉体を再構築して、さらに強靭な土台づくりへと導く貴重な時間を無駄に消費してしまうことになるわけです。
「トレーニングをやって普段以上のエネルギーを使うのであれば、睡眠をとってより多くのエネルギーをチャージする必要があります。トレーニングをやっているときに身体には破壊が起こります。睡眠は、壊れた身体をより強く再構築するための大切な時間とも言えるのです」と、オティ氏は説明してくれました。
睡眠不足は、トレーニングから回復の効率を低下させるばかりでなく、あなたの食事自体に混乱を引き起こす可能性もあります。また食事は、どんな腹筋強化プログラムにおいても最も重要な部分です。
また、学術誌『アナルズ・オブ・インターナル・メディシン』に掲載された小規模の実験では、「睡眠を奪われた男性は、カロリーが高めの食べ物や炭水化物を多めに食べる傾向にある」と報告されています。さらに、『ネイチャー・コミュニケーションズ』に掲載された研究では、「睡眠の減少が被験者の空腹感と食欲を増した」と明らかにされています。
例え、以前より早く床に就いたり、テレビを観る時間が減ったり、友人たちとの夜遊びをすっぽかすことになったとしても、毎晩少なくとも7時間の睡眠をとることを目指してください。
【4】十分な量の水を飲んでいない
“Save Water Drink Beer(節水しよう ビールを飲もう)”とプリントされたTシャツをご存じですか? ジョークやアイロニーとして着こなすのもいいでしょう。でも決して、その言葉には耳を貸さないようにしてください。
あなたの身体(成人)の約60%は水分(新生児で約80%)。飲み物に関してはやはり、昔ながらのH2Oを本当に身体は必要としているのです。水はさまざまな栄養素を身体の隅々にまで行き渡らせる媒介であり、その他の代謝プロセスも機能させるのに大きく貢献しているのです。
あなたがハードなトレーニングを行うことができるのも、身体の中の水分のおかげなのです。さらにそのトレーニングからの回復にも、ひと役もふた役も買っているのです。
「新しい水を身体の中に流し込まないと、重要な臓器により負担をかけることになります。全米科学工学医学アカデミーが一般的に推奨している水の摂取量は、男性の場合、1日に約15.5カップ(約3.7リットル)です」とオティ氏。
あなたが摂取する水分はすべてその中にカウントすることができるので、プロテインシェイク、ダイエットソーダ、ブラックコーヒーなどをときどき飲んでもかまいません。ただし、大量の砂糖や脂肪やアルコールが入った飲み物を水の代りに飲んだりしていると、気がつかないうちに多くのカロリーを摂取することになるので(液体はすいすい入るので、つい飲み過ぎてしまうのです)、単純に水をきちんと飲むことの大切さをここでよく再確認しておいてください。
普通の水では味気ないという場合は、レモン果汁、あるいはベリーを1粒か2粒くらいグラスの中に入れるなど、余分なカロリーを足さずに風味を増す工夫をしてください。
【5】トレーニングをやり過ぎている
おそらく、肉体改造に行き詰まっている人の中の多くが抱える問題は、“鍛錬の“欠如”ではないのです。むしろ、やり過ぎていること“休息の欠如”なのです。つまり、ジムで必要以上に頑張り、結果を出すために必要なトレーニングを超えたことを行っている可能性が大であるということトレーニング過多というわけです。
「どんな筋肉でも、使い過ぎると筋肉の消耗につながります。あなたは立派な腹筋をつくり上げたくてトレーニングを行っているのに、これでは正反対になります」と、オティ氏は説明します。
昔ながらのボディビルダーは、「腹筋をシャープに見せるためには、毎日数百回ものレップスを行う必要がある」と信じていました。ですが現代のトレーナーの多くは、科学に実証されたもっと深い知識を持っています。腹筋も、ほかの筋肉と同じように鍛えなければならないことを知っています。つまり、「少ない回数のレップスでセットメニューを組んで行い、回復するための時間を取ると良い」ということを十二分に理解しているのです。
オティ氏は、腹筋のトレーニングを最大で週6日までとすることを推奨しています。その腹筋トレーニングの中でも彼が重点を置いているのは、背骨を支える腹筋を鍛えるエクササイズ(例えば「プランク」)、胴体中央部の回転、回転に加える抵抗(例えば「ケーブルウッドチョップ」や「パロフプレス」)、胴体の前屈(例えば「クランチ」)という基礎となる4つの動きと、これらの動きを統合して身体全体を鍛えるエクササイズ「ファーマーズ・ウォーク」です。また、1回のトレーニングにつき2種類~3種類のエクササイズを組み合わせ、それぞれ2~4セットやれば十分ということです。
これであなたの腹筋に対して、やるべきことのすべてがそろいました。なので、これ以上の負荷を無理にかける必要などないのです。
Source / Men's Health US
Translation / Satoru Imada
※この翻訳は抄訳です。
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からの記事と詳細 ( 腹筋トレーニング後の回復を阻害している5つの問題 - Esquire(エスクァイア 日本版) )
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