Wednesday, January 11, 2023

ピムコ、「債券投資には十分な根拠」-今年リセッション入りの ... - ブルームバーグ

米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)は最新のリポートで、今年はリセッション(景気後退)が迫っているため、「債券に投資する十分な根拠」があると指摘した。

  およそ1兆7000億ドル(約225兆円)の資産を運用するピムコは、リセッション入りすれば、株などのリスク資産には一段と厳しい状況になるとし、「2022年に利回りが高水準でリセットされた後、景気が23年には下降する可能性が高そうなため、債券に投資する十分な根拠があると引き続き考えている」と論じた。

PIMCO、低迷する債券相場の潮目変わる公算-景気後退入りなら

  ピムコは基本シナリオとして、「緩やかなリセッションとインフレ緩和」を描いており、債券市場は「魅力的なリターンと下振れリスクからの逃避という両方から恩恵を受ける可能性がある」環境下にあるとの見解を示した。

  米金融当局については、「名目フェデラルファンド(FF)金利を5%前後まで引き上げる必要があるかもしれないが、市場では既に織り込まれており、当局自身の予測にもそれが反映されている」と指摘した。

  金利リスクに対しては中立になるよう推奨し、米10年債利回りは3.25-4.25%前後のレンジで推移するとの予想を示した。もっと大きな見通しとしては、「予測とバリュエーションを基にすれば現在のポジションを大きく変えることは予想していない」とした。

  ピムコはシクリカル面ではディスインフレを予想しつつ、米インフレ連動国債(TIPS)は「コアインフレが現在の水準に比べてどこで落ち着くかを巡って不透明感があることから、堅調に推移する可能性がある」とした。

  米住宅ローン担保証券(MBS)については、見通しは力強く、「予想通り金利のボラティリティーが低下すれば、MBSの支援材料になる」と指摘した。

  米国以外では、日本の「多くのポートフォリオでデュレーションを引き続きアンダーウエート」しているとし、日本銀行のイールドカーブコントロール(長短金利操作、YCC)の運用見直しは一段と進むと予想。「それは円をオーバーウエートするシナリオを後押ししている。円は当社のバリュエーションモデルでは割安と評価されており、予想よりも深いリセッションになった場合に恩恵を受けると予想されるポジションだ」とした。

  さらに、「中国の金利リスクをアンダーウエートしており、同国の経済再開を考慮すれば、利回りは上昇しやすい」と記述した。

原題: Pimco Says ‘Bonds Are Back’ With Recession Likely This Year(抜粋)

 

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