Tuesday, February 18, 2020

社説 国の受診目安 重症化防ぐ認識をともに - 信濃毎日新聞

 新型コロナウイルスの肺炎について、厚生労働省が国民向けに受診の目安を示した。

 37・5度以上の発熱が4日以上続くような場合は保健所に設けられた相談センターに電話し、助言に従って医療機関を受診する。

 高齢者や、糖尿病や心不全といった持病のある人、抗がん剤を使っている人などは重症化しやすいため2日程度で相談するとした。

 新型肺炎は、感染源がはっきりしない症例が国内各地で発生し始めた。流行地の中国と関係なくても感染する可能性がある。

 不安が広がり、多くの人が医療機関に向かえばパンクする恐れもある。目安には、受診前にできるだけ状況を見極め、重症化しやすい人を優先する狙いがある。

 感染拡大を防ぎ、必要な人に十分な医療が行き渡る態勢を整えていかねばならない。冷静な対応を一人一人が心掛けたい。

 発熱4日以上という条件設定は長いとの指摘がある。あくまで目安に過ぎない。

 手探りの対応になるのは仕方ない面がある。状況に合わせて改定するなど、政府はきめ細かい情報発信に努めてほしい。

 過度に恐れる必要はない。世界保健機関(WHO)は中国の感染者データを分析した結果、8割が軽症で、致死率は約2%と比較的低いとの見解を示した。

 ともにコロナウイルスが原因の重症急性呼吸器症候群(SARS)は1割、中東呼吸器症候群(MERS)は3割以上だった。

 症状だけでは風邪と区別が付きにくいケースが多いとみられる。ウイルスを広げないため、発熱などがあれば学校や会社を休み、外出を控えるのが基本だ。

 感染拡大を受け、大勢が集まる集会を中止する動きが広がっている。持病があるなど重症化するリスクの高い人は人混みを避けることも考えるべきだろう。

 企業の間で、時差出勤やテレワーク(在宅勤務)の導入が対策として注目されている。仕事への影響を最小限にする方法を柔軟な発想で取り入れていきたい。

 ウイルス検査の態勢について、政府は全国で1日当たり3千件に増やす方針を示している。感染が広がっている状況を考えるとまだまだ少ないのではないか。

 疑わしい症状で受診して検査が受けられずに時間が過ぎていくようでは、不安が募る一方だ。

 民間の協力を得れば増やせるとの見方もある。さまざまな手を尽くし、速やかに検査が受けられる態勢を整えてほしい。

(2月19日)

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