日立製作所、本田技研工業、日立オートモティブシステムズ、ケーヒン、ショーワおよび日信工業の6社は10月30日、それぞれの取締役会において、日立オートモティブシステムズ、ケーヒン、ショーワ、日信工業の4社の経営統合を行なうことを決議したと発表。6社を当事者とする経営統合に関する基本契約が締結された。経営統合後の存続会社は日立オートモティブシステムズ。
経営統合の具体的な流れは、本田技研工業がケーヒン、ショーワ、日信工業の普通株式を対象として公開買い付けをそれぞれ実施。そして、本田技研工業がケーヒン、ショーワ、日信工業の完全子会社化を実施する。
その後、日立オートモティブシステムズ、ケーヒン、ショーワ、日信工業が、日立オートモティブシステムズを最終的な吸収合併存続会社とし、ケーヒン、ショーワ、日信工業をそれぞれ最終的な吸収合併消滅会社とする吸収合併を実施する。
最終的な統合会社は、日立オートモティブシステムズ プレジデント&CEO ブリス・コッホ氏が代表者を務め、持分比率は日立製作所が66.6%、ホンダが33.4%となる予定。また、統合会社の取締役の総数は6名とし、そのうち日立製作所が4名(うち代表取締役2名)、ホンダが2名を指名予定。経営執行体制の詳細については今後6社で協議した上で決定予定。
統合会社のブランドは「日立/Hitachi/HITACHI」をコーポレートブランドとする予定で、吸収合併の効力発生前に日立オートモティブシステムズ、ケーヒン、ショーワ、日信工業において使用されていた各製品についてのブランドは、当面の間、継続使用予定。
なお、各国の競争当局の企業結合に関する届出許可等、各国の関係当局等の許認可等が得られることなどを前提条件としており、業績への影響については現在精査中。今後、業績予想の修正の必要性や公表すべき事実が生じた場合には速やかに公表するとしている。
今回の経営統合の狙いとしては、CASE分野においてグローバルで競争力のあるソリューションの開発・提供を強化するためとしている。統合に関する6社のコメントは以下の通り。
日立製作所 執行役副社長 小島啓二氏のコメント
「本日、自動車・二輪車システム事業の統合会社設立について合意することができ、大変嬉しく思います。日立オートモティブシステムズが属するライフセクターでは、誰もが暮らしやすい街づくりを実現して、人々のQoL向上に貢献することをめざしています。その実現のため、日立オートモティブシステムズは、パワートレーンシステム、シャシー、安全システム等コア事業の強化を図っています。今回の本統合会社の設立により、その取り組みを加速させていきます」
本田技研工業 常務執行役員 貝原典也氏のコメント
「新しい時代に向けたパートナーシップが組めたことに、大きな喜びと期待を持っています。ホンダグループの中核として活躍いただいている3社と日立オートモティブシステムズの強みを掛け合わせたシナジーによって、技術進化がますます加速できると確信しています。この新たなパートナーシップによって、世界中のお客さまの移動する喜びの拡大とパーソナルモビリティ産業の発展に貢献していきたいと考えます」
日立オートモティブシステムズ プレジデント&CEO ブリス・コッホ氏のコメント
「自動車・二輪車業界の展望が大きく変化している中、今回の事業強化施策により、電動化製品や内燃機関の基幹部品等のパワートレーンシステムをはじめ、サスペンション、ブレーキ、ステアリング、安全システムにおいて、グローバルリーダーとなるグローバルTier1サプライヤーが誕生します。本統合会社は、補完的な拠点体制や技術ポートフォリオのみならず、事業規模の拡大とグローバルリーダーシップポジションの構築を通じ、顧客ニーズへのよりスピーディな対応や、さらなるポジションの強化が可能となります。新たな仲間と共に、今回の本統合会社の設立がすべてのステークホルダーにとって素晴らしい成功をもたらすことを楽しみにしています」
ケーヒン代表取締役 取締役社長 相田圭一氏のコメント
「世界をリードできる新たなグローバルサプライヤーの発足に参画できたことをうれしく感じています。当社は、環境の領域で未来に貢献すべくエンジンや電動パワートレーンのマネジメントシステムを提供してまいりました。今回の統合で4社の強みを融合することにより、お客さまに対してさらなる魅力あるソリューションが提供できると確信しています。この統合を機に、私共がこれまで以上に共感と信頼の得られる企業へと成長していくことで、すべてのステークホルダーに対しより多くの喜びを提供してまいります」
ショーワ 代表取締役 取締役社長 杉山伸幸氏のコメント
「本統合が、かねてより当社が重要課題としてきた『より付加価値の高い統合制御システムを提案できるシステムサプライヤーへの変革』を遂げる大きな一歩となることに、期待と責任を感じています。これまで培ってきた『走る』『曲がる』の技術が、統合各社の優位な技術と融合することで、これからの『CASE』時代を勝ち抜くリーディングカンパニーとなるものと確信しています。二輪・四輪の両分野において、より付加価値の高いシャシー制御と自動運転の統合制御システムを実現し、業界をリードするサプライヤーをめざす今回のチャレンジは、技術の革新による社会への貢献とお客さまからの信頼、そして、従業員の飛躍に大きく寄与するものとなります」
日信工業 代表取締役社長 川口泰氏のコメント
「新たなグローバルサプライヤーの発足に参画できることを大変嬉しく思います。当社は、自動車・二輪車の『環境』と『安心』へのニーズに応えるべく、アルミ製品とブレーキ技術を高めてまいりましたが、今回参画する6社の持つ強みを組み合わせ、シナジーを発揮することにより、将来に渡って、より多くのお客さまにトップクラスのソリューションを提供することが可能となります。新会社が、すべてのステークホルダーと社会に、より強固なサスティナビリティをもたらすことができると確信しております」
2019-10-30 08:07:57Z
https://car.watch.impress.co.jp/docs/news/1215717.html
0 Comments:
Post a Comment