Monday, October 3, 2022

男性へのいじめ報告書「学校や教委の対応不十分」と指摘|NHK 熊本県のニュース - nhk.or.jp

熊本市の23歳の男性が高校時代にいじめを受けて不登校になり、転校を余儀なくされたとして被害を訴えた問題で、調査委員会が複数のいじめを認定したうえで、「学校や教育委員会の対応が不十分だった」とする報告書を公表しました。

熊本市の23歳の男性が7年前、県立東稜高校に通っていた際、同級生からいじめを受けて不登校になり、転校を余儀なくされたと被害を訴えた問題では、弁護士などでつくる調査委員会が当時の教職員や生徒らに聞き取りを行うなどして調査してきました。

そして調査委員会の西村好史委員長が記者会見し、複数のいじめを認定したうえで、「学校や教育委員会の対応が不十分だった」とする報告書を公表しました。

報告書では、男性のバッグや机にマヨネーズやしょうゆをかけるなど、同級生の7件の行為をいじめと認定したうえで、男性の不登校との関係について、「不登校はいじめによるものと考えるのが自然だ」などと不登校との関連があったとしています。

そのうえで、高校に対してはいじめと認めず、長期欠席が続いていたにも関わらず、県教委に報告しなかった対応などに問題があったとしたほか、県教委については高校に対する助言や指導が不十分だったなどとして、積極的な関与の必要性を指摘しました。

調査委員会の西村委員長は「当時、高校としていじめはなかったという認識があり、十分な対応が出来なかったことが問題だ。「重大事態」のおそれがある事案は、法律にのっとって速やかに調査すべきだった。そうすればこの問題も在学中に問題の解決に至ったかもしれない」と話していました。

調査委員会が複数のいじめを認定し、不登校との関連があったとする報告書をまとめたことについて、被害を訴えていた熊本市の23歳の男性は、
「今までの苦しみを理解しようとする気持ちが伝わるものでした」と調査に感謝したうえで、「学校が速やかに対応してくれていればと思う気持ちはあるが、少しでもこの報告書で学校や県教委のいじめへの対応が改善されてほしい」と話していました。

また、男性の母親は「県教委と東稜高校には、いじめの被害者側に長きにわたり苦悩と努力を強いたことを重く受け止めてもらい、真摯な検証と具体的な改善を求めます。息子は青春を失ってしまいましたが、この報告書が彼のこれからの人生を応援するものになることを願います」と話していました。

東稜高校の森田淳士校長は、「詳しい内容については精査中だが、教員の間でいじめの認識にずれがあったことで、調査に長い期間を要してしまい
申し訳なく思っている。今回の結果を真摯に受け止め、教員に対する研修を行うなどして、再発防止に努めたい」とコメントしています。

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