道南の森町で開かれた体験型のイベントで子どもが乗ったカートがコース脇に突っ込み、2歳の男の子が死亡した事故から18日で1か月です。この事故で、主催者側が事前に十分な下見をしないままコースを設営していたことが関係者への取材で分かりました。警察は引き続き業務上過失致死傷の疑いで捜査を進めています。
先月18日、森町で子どもを対象に開かれたモータースポーツなどを体験できるイベントで、子どもが乗っていたカートがコース脇の見物客用のスペースに突っ込み、函館市の吉田成那ちゃん(2)が脳挫傷で死亡したほか、4歳の男の子2人がけがをしました。
コースと見物客用のスペースの間に防護ブロックなどは設置されておらず、警察は業務上過失致死傷の疑いで捜査しています。
捜査関係者によりますと、これまでに主催者側からイベントの実施計画書のほか、コースの設営業者とやり取りしたメールなどの提出を受け、当日の運営状況などについて従業員らに任意で事情を聞いているということです。
また、作成された実施計画書にはコースのおおまかな図面が書かれていたものの、その長さや幅などは具体的に明記されておらず、事前に十分な下見をしないままコースを設営していたことが主催者側の関係者への取材で新たに分かりました。
警察は、イベントの計画段階から安全管理が軽視されていなかったか、さらに調べを進めることにしています。
【法整備必要の指摘も】
今回の事故について、遊戯施設の安全管理に詳しい日本大学の青木義男教授は、「事故が起きた地点では防護ブロックのようなバリアが観客との間に設置されていなかった。代わりに三角コーンとポールが置かれていたが、あくまで場所の区分けに使われるもので、カートの衝突を想定したバリアにはなり得なかった」として、安全対策が十分ではなかったと指摘しています。
その上で、カートを運転していたのが小学生だったことにも触れて、「アクセルとブレーキの使い方以外に、事前の安全指導が十分だったのか疑問が残る」としています。
また、今回の事故は、道路交通法などが適用される公道ではなく民間施設の敷地で起きましたが、青木教授は「カートの運転や管理について現行の法律では縛りきることが出来ていない」として再発防止のためには法律の整備も必要だと話していました。
からの記事と詳細 ( 森町のカート事故 事前に十分な下見せずコース設営か|NHK 北海道のニュース - nhk.or.jp )
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