金融庁は6日、金融審議会の「市場制度ワーキング・グループ(WG)」を開き、デリバティブ(金融派生商品)などを組み込んだ債券である仕組み債の情報開示について議論した。手数料の構造などについての情報が不十分であることが指摘され、出席した委員からは是正を求める意見があがった。
証券会社が組成する仕組み債は、債券に為替や株価のオプションやスワップなどを組み入れることで相場の変動に伴って元本の価格が変動する。リスクが高い分、一般的な債券に比べて高い利回りが期待できる。
金融庁は金融機関に対して、販売手数料などを比較しやすくするための共通書面「重要情報シート」を使って販売する商品の透明性を高めることを求めている。投資信託では導入が広がっているものの、仕組み債については「導入事例は見受けられない」と指摘した。
金融機関からの説明が不十分なために顧客が不利益を被る可能性があり、欧米では仕組み債の情報開示が広がっている。WGに参加した委員は仕組み債について「仕組みがわかりづらいことが多く、金融機関が開示しやすいフォーマットが必要だ」と主張した。
低金利化で運用先が限られるなか、証券会社や銀行が販売を伸ばしている。金融庁によると、2020年度の証券会社での販売額は2兆5000億円と、前年度比で25%増えた。地方銀行での販売額も4割増の7000億円だった。
からの記事と詳細 ( 金融審、仕組み債「情報開示が不十分」 - 日本経済新聞 )
https://ift.tt/3xZfE4b
0 Comments:
Post a Comment