ニューヨーク・タイムズ2020年5月30日掲載記事を翻訳
メキシコシティにおける状況：昨年、ホンジュラス共和国でデング熱の流行し10万人以上が発症。180人が死亡した。そして2020年になり、当局は蚊媒介性疾患のデング熱が再び急増することを警戒。また公衆衛生対策が不十分であり、専門的訓練を受けた人材が不足している状況に直面していた。
だが新型コロナウイルスが現れたことで、国は2つの公衆衛生との過酷な戦いに挑まなくてはいけない。
「この数カ月は悲惨な状況だった」とホンジュラス共和国北部保健当局のトップであるディノーラ・ノラスコ（Dinorah Nolasco）博士が述べている。この地域はデング熱、新型コロナウイルス両方の影響を特に受けていた。
新型コロナウイルスが世界的に大流行している状況では、他の疫病や長年に渡る公衆衛生問題、政府の不適切な管理、貧困、そして武力紛争などの課題と同時に対処しなければならず、特に発展途上国では異様な緊張感に包まれている。
しかしコロナウイルスに対する過剰な対応は政府の重点をそらし、他の疫病を再発させる可能性があることを当局者は懸念している。
中南米では新型コロナウイルスの症例数が急増しており、各国政府は他の感染症における増大を抑えながら、新たなデング熱の流行に対処しようとしている。だが中南米とカリブ海諸国の9カ国は予防接種事業の一部を中断しており、ポリオ、結核、麻疹などが新たに流行する恐れがあると当局者は述べた。
デング熱は新型コロナウイルスによって大きなダメージを負ったインドネシアなどの東南アジア諸国までも苦しめている。また黄熱やコレラ、麻疹、エボラ出血熱など、最近発生した感染症の流行をアフリカの保健当局者が懸念している。
新型コロナウイルスによる混乱が世界の健康対策に対する影響を示す指標として、68カ国でワクチン接種プログラムが「大幅に阻害されている」と世界保健機関（WHO）とユニセフ、そして発展途上国へのワクチン供給を支援する官民提携機関のGaviが先週発表した。
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June 08, 2020 at 05:00AM
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公衆衛生対策が不十分な国では新旧の感染症の大流行により混乱に陥っている - ZUU online
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