思春期の子どもを持つあなたに 関谷秀子
思春期に入った女の子と父親の関係は、家庭内における永遠の課題なのかもしれません。このコラムの最終回は、普遍的ともいえるこのテーマを取り上げたいと思います。
やさしい父親を「思いやりのない人間」と
A子さんは東京近郊に住む中学1年生です。中学に進学した頃から父親を嫌がり、避けるようになったため、心配した母親がクリニックに来院しました。
母親は「こんなことで相談にきていいのか……」と躊躇(ちゅうちょ)しながら、「A子が中学生になってから、父親に対して、突然、ひどい態度を取るようになりました。2人に対して、自分はどう対処したらいいかわからないんです」と切り出しました。
実は、小学生までは、A子さんと父親は仲良しでした。父親を極度に避けるようになったのは、中学生になってからです。程度の差こそあれ、思春期の娘がいる家庭では、珍しいケースではありません。
たとえば、リビングでテレビを見ているとき、仕事から帰ってきた父親がA子さんの隣に座ろうとすると、あからさまに嫌な顔をして自分の部屋に行ってしまいます。母親と2人で食事をしている最中に、帰宅した父親がテーブルについたとたん、大急ぎで食べ終えて、無言で自分の部屋に入ってしまったりもするそうです。
母親に対して、「あの人(父親)は、人の気持ちがわかっていない。思いやりのない人間」など、強い口調で父親の非難もしていました。
母親は、家の中で父娘が遭遇しないように配慮したが
素顔の父親は、やさしくて、穏やかな性格です。A子さんが生まれてから、ずっと目に入れても痛くないほどかわいがってきました。そんな自分の娘の突然の豹変(ひょうへん)ぶりに、傷つかないはずがありません。
それでも、A子さんの言動を注意したり、叱ったりすることはしませんでした。むしろ、娘が好きなテレビを見たり、ゆっくり食事ができたりするようにと、自分の書斎にテレビや机を新たにそろえ、なるべくそちらで過ごすように配慮をするようになったそうです。
また母親も、洗面所で2人がばったり出会わないようにと、「今はA子が顔を洗っているから、お父さんはあとにして」など、家の中で2人が遭遇しないように、気を使うようになりました。
そのうち父親にも、娘に避けられているダメージが蓄積していきます。落ち込むことが増え、だんだんと元気がなくなっていきました。
そんな父親の姿は、母親の心にも、重くよどんだ感情となっていきました。
A子さんをめぐって、いつも両親がピリピリとするようになり、家の中が重苦しい雰囲気になってきたのも無理はありません。
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