Tuesday, April 19, 2022

5万円台でも使い勝手は抜群! 15.6型ノートPC「THIRDWAVE VF-AD5」はCeleron N5100でどこまで快適? - ASCII.jp

各種ベンチマークで性能をチェック。家族での1台やサブマシンにもオススメ

2022年04月20日 09時00分更新

文● 山口優 編集●八尋/ASCII

「THIRDWAVE VF-AD5」

 サードウェーブの「THIRDWAVE VF-AD5」は、CPUにCeleron N5100を採用し、5万円台とリーズナブルな価格を実現した15.6型ノートパソコンだ。エントリークラスのプロセッサーではあるが、一昔前のモバイル向けCoreプロセッサー並みのパフォーマンスで、普段使いには十分な実力を持っている。

 今回はその実機を試すことができたので、前回の外観紹介に引き続き、各種ベンチマークを実施して気になる性能をチェックしていこう。

インテル Celeron N5100の実力やいかに
メールやウェブブラウジング、動画視聴であれば問題なし!

 THIRDWAVE VF-AD5は、アルミ素材を使用した高級感のある本体に、視野角の広い15.6型フルHDディスプレーやテンキー機能付きのタッチパッドなどを搭載しながら、直販サイトで5万6980円(4月19日現在)からという価格で販売されているマシン。CPUにエントリークラスのインテル Celeron N5100を採用し、メモリーやストレージを控えめな容量に抑えることで、リーズナブルな価格を実現している。おもなスペックは以下のとおりだ。

CPU Celeron N5100(1.1GHz~2.8GHz)、4コア/4スレッド
グラフィックス インテル UHD グラフィックス
メモリー 4GB
ストレージ 128GB eMMC
ディスプレー 15.6型(1920×1080ドット)、ノングレア
内蔵ドライブ
通信規格 無線LAN(IEEE 802.11a/b/g/n/ac)、Bluetooth 4.2
インターフェース USB 3.2 Gen1 Type-C、USB 3.2 Gen1 Type-A×2、USB 2.0、HDMI 2.0b、ヘッドフォン出力/マイク入力 3.5mmジャック、microSDカードリーダー
内蔵カメラ HD画質Webカメラ
サイズ/重量 およそ幅359.0×奥行235.0×高さ17.1mm/約1.7kg
OS Windows 11 Pro(64bit)

 この構成でいったいどのくらいのパフォーマンスなのだろうか。そこで、ベンチマークソフトで性能をチェックしてみることにした。

CPUは4コア/4スレッドのCeleron N5100が搭載されている

 まず、CPUの性能を見るため「CINEBENCH R23」を実行してみたところ、シングルコアが575pts、マルチコアが1388ptsとなった。エントリークラスとはいえ4コア/4スレッドCPUということもあり、一昔前のモバイル向けCoreプロセッサー並みのスコアは出ている。ウェブブライウジングを始め、SNSでのやりとりや、文書作成といった軽めの日常的な作業なら、普通にこなせる性能だ。

CINEBENCH R23の結果

 続いてパソコンの総合的なパフォーマンスを見る「PCMark 10」を試してみたところ、総合スコアが「2112」という結果になった。詳細を見ると、マシンの基本性能を示すEssentialsが5000、ビジネスアプリの性能を示すProductivityが3187、クリエイティブ系アプリの性能を示すDigital Content Creationが1606となっていた。

PCMark 10の結果

 Webブラウジングや動画視聴、オンライン会議などの日常的な用途には十分な性能で、Officeなどのビジネスアプリを使用した作業もすごく快適とまではいえないまでも、問題なく行なえそうだ。

 ただし、メモリーが4GBでストレージはフラッシュメモリーを採用していることから、動画や写真編集といったクリエイティブな用途を快適にこなすのは厳しそうだ。

 ストレージは128GBのeMMCが搭載されている。SSDほどの速度は期待できないが、HDDよりは高速なはず。そこでCrystalDiskMarkを実行してみたところ、シーケンシャルリードが一般的な2.5インチHDDの倍程度の300MB/s前後となった。最近のPCIe接続のSSDに慣れていると若干物足りなく感じるかもしれないが、OSの起動やアプリの起動はそこそこ速く、普段使いでは十分実用になるパフォーマンスという印象だ。

CrystalDiskMarkは、SSDのシーケンシャルリードが300MB/s前後となった

 なお、本体には空のM.2 SSDスロットが搭載されており、そのうち1つは底面から簡単にアクセスできるので、比較的容易にストレージを増設することが可能だ。恐らく保証の対象外になってしまうが、もしクラウドではなく実際にストレージ容量を増やしたいという場合は、こちらを使用して増設するのもありかもしれない。

本体底面のM.2 SSDスロット。比較的容易にストレージを増設することができる

動画視聴には十分な性能のグラフィックス

CPU内蔵のインテル UHD グラフィックスが搭載されている

 グラフィックスは、CPU内蔵のインテル UHD グラフィックスが搭載されている。「3DMark」のFire Strikeでは、以下のようにGraphics soreが639という結果だった。また、Night RaidではVRAMの容量不足の警告が表示されていたため参考程度にみてほしいが、Graphics soreが2971という結果だった。

ゲーミングパソコン向けのDirectX 11テスト、3DMark Fire Strikeでは、Graphics scoreが639になった

Fire Strike score 577
Graphics score 639
Physics score 3832
Combined score 193
Night Raid score 2391
Graphics score 2971
CPU score 1136

 最近のCoreプロセッサーに比べると控えめなパフォーマンスなため、GPUに負荷のかかる処理は待たされる印象だが、YouTubeなどのストリーミング動画やローカルに保存した動画などは問題なく再生できた。

 また、このクラスのノートパソコンんでゲームのようにグラフィックスに負担のかかる処理を行なうことは少ないと思うが、試しに軽めのゲーム系のベンチマーク「ドラゴンクエストX ベンチマークソフト」を実行してみた。

ドラゴンクエストX ベンチマークソフトは、HD解像度の低品質で「快適」という評価に

HD解像度の最高品質では「普通」という評価に

グラフィック設定 解像度 スコア 評価
低品質 1280×720ドット 5816 快適
標準品質 1280×720ドット 4874 普通
最高品質 1280×720ドット 4343 普通

 ドラゴンクエストXくらいの負荷のゲームであれば、解像度や画質を妥協すればそこそこ快適にプレイできそうだ。

軽めの作業を中心に使用するなら満足感の高い1台

普段使いに十分な性能を持ちながらリーズナブルな価格を実現しているため、家族での1台やサブマシンとしてもオススメできる

 5万6980円からという手頃な価格でありながら、薄型軽量のアルミボディーや広視野角のフルHDディスプレー、テンキー付きキーボード&タッチパッドなどを搭載するTHIRDWAVE VF-AD5。バッテリー駆動時間もJETA 2.0準拠のテストで約13.4時間と、十分な長さを実現している。

 エントリークラスのCPUを採用し、メモリやストレージが控えめな性能なので、本格的な写真・動画編集をしたり、重めのゲームをプレイするのには向かないが、ウェブブラウジングやOfficeアプリを使った文書閲覧・作成、オンライン会議など軽めの作業を行なうには十分な性能を持っている。ファンレスなので静かな環境でも作業に集中しやすいのも魅力的なポイント。普段使いに十分な性能を持つ洗練されたデザインのノートパソコンを探している人には、ぜひ注目してみてほしい製品だ。

■関連サイト

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