2019年ふるさと名品オブ・ザ・イヤーで地方創生大賞を受賞したNOFATE株式会社の代表・藤田が様々な地域に携わる中で、縁もゆかりもない白川郷のライトアップイベントの課題解決になぜ着手したのか?を連載企画としてお伝えしていきます。
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みなさん、はじめまして!
NOFATE株式会社の藤田です。弊社では持続可能な観光地経営をデザインすることを目的に活動しており、ここ数年注力していたことがライトアップイベントでした。多くの失敗や悔しいことがありましたがコツコツと行い続けたことが地方創生大賞という名誉ある賞に繋がったと実感しています。
よそ者である私がなぜここまで情熱をもって取り組んできたのか、どういったことがあったのか、などをお伝えすることで、みなさんの地域のご参考にしていただけたらと思います。
<2015年シンガポールでの岐阜県PRイベントにて>
お客様をアレンジする立場で抱いた虚無感
弊社前身企業である旅ジョブでは、以前香港・台湾の現地旅行代理店からの依頼により中部・関西地域の手配業務をしていました。
中でも白川郷の冬のライトアップイベントはお客様からの需要が高く、弊社でも2016年冬に行程に組み込みました。
<香港旅行代理店の企画内容>
アジアで注目されるイベントだっただけに、お客様の期待値が高いことは事前ヒアリングでも分かっていました。
ところが現地では、渋滞 / 過剰な混雑 / 路上駐車 / 立入禁止エリアへの侵入 / 警備員と観光客の怒鳴り合い / 展望台ではおしくら饅頭状態など多くの問題があり、ゆっくりと風景や風情を楽しめるような状態ではありませんでした。
特に落下したら大怪我や大事に至るような展望台で、我こそはとばかりに観光客が位置どりで怒鳴り合い、安全面での危険さを感じました。
イベント終了後のお客様の顔も何だかどんよりしていました。
そしてやはり旅行後のアンケートでは、お客様満足度は10段階評価で総じて2-3でした。中には二度と行きたくない、といった方もいました。
(補足:弊社としてはリスク管理で、飛騨古川の三寺参りというお祭りも組み込んでおり、こちらの満足度が9-10と非常に高かったため、大きなクレームにはなりませんでした)
その際にふと思ったことが、我々は全体の中でもほんの一握りのお客様であって、他のお客様はどう感じていたのかが気になりました。
そこで様々な旅行サイトのレビューを研究してみると、多くのお客様が現場への不平不満を漏らしていることがわかりました。
住民はイベントをどう思っているのか?という好奇心
合掌造りで有名な白川郷には結(ゆい)という文化があり、合掌を守っている歴史や文化に興味をもっていた私は、
“何か自分にできることはないか?”と常に自問自答していました。
そこで観光事業を行なっている住民の方に聞きまわったり、毎年秋に開催されるどぶろく祭の準備に参加する中で分かったことがありました。
“住民誰一人として楽しめていない、いや重荷になっているのが冬のライトアップ”でした。
<どぶろく祭り・ボランティアの様子>
観光名所として知名度のある白川郷でしたが、実態は課題が解決されないまま観光客だけが増えていっているという日常がありました。
受け入れ体制が整う前にSNSが拡散されたことにより、現地の負担は増えていく一方でした。
<2019年3月の村の様子>
その中でもライトアップイベントは、住民にとってはできるならやめたいという状況であり、しかも外国人観光客が7-8割に達しており対応が全く追いついていないことでした。
そこで現場の実情を知りたくなり、2017年1,2月に行われるライトアップのボランティアとして参加することをライトアップ実行委員会に打診しました。
元々人手不足だったことや外国人観光客への対応が後手後手になっていたこともあり、快く受け入れていただきました。
総勢20名の全国から集まった有志と共に現場に挑みました。
<2017年展望台整理券を待つ観光客の方々>
ボランティアから現場リーダーへ
これまでは旅行を手配する側から一転して、受け皿としてお客様をどう迎え入れるのか、ということを実行しました。
実際に現場に立って分かったことは、
・どの日程も中華圏からのお客様比率が70%以上だったということ
・事前情報が少ないため、現場では苛立つお客様が多かったこと
・全体像を把握している村内関係者がほぼいないこと
でした。
そして3回目以降の日程では、私とスタッフが、ボランティアから重要な位置での現場リーダーとしてお客様対応、関係者への指示をするようにまでなっていました。当たり前のことですが、ボランティアとはいえ、参加するからには良いイベントにしていきたいという気持ちであったため使命感をもって取り組んでいきました。
<現場最前線でお客様対応する私とスタッフ>
そして全6回を終え、現場リーダーなどの経験も踏まえて、今後の改善や課題をライトアップ実行委員会に提案しましたが、暖簾に腕押しのような状態でした。
そこでこのイベントは『いったい、誰のための、何のためなのか?』という疑問にぶち当たりました。
毎年行なっているイベントだから何となく続けている。それが担当者の感覚でしょう。
その時よそ者でありながらも、
『このままではマズイ』という当事者意識が私に芽生えてきました。
次回は、完全予約制をどのように設計し、管理してきたかについてお伝えします。
藤田雄也とは?
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【持続可能な観光地経営をデザインするvol.1】ボランティアでの現場体験から使命感へ - PR TIMES
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