新型コロナウイルス感染症は、従来の株より感染拡大が速いものの重症化しにくい「オミクロン株」が登場し、流行の局面が変わった。「過剰な対応を見直すべきだ」。神奈川県の新型コロナ対策を指揮する阿南英明・県医療危機対策統括官(56)はウイルスの特性に合わせた医療や保健所の在り方を国に提案している。【聞き手・原田啓之】
――オミクロン株の性質をどう評価しますか?
◆昨年夏に流行したデルタ株は肺炎を起こしやすく、高齢者以外も重症化して亡くなることがありました。オミクロン株は肺炎の発症が少なく、国民の8割がワクチンを接種したことも重なり、重症化する割合は下がりました。若い人の大半は症状が出ても咳や喉の痛み程度。この2年間で新型コロナに感染すると人がばたばたと亡くなるイメージが浸透しましたが、状況は大きく変わりました。
――厚生労働省の助言組織「新型コロナ対策アドバイザリーボード(AB)」のメンバーとして、国に対策変更を訴えてきました。
◆特にこだわったのは濃厚接触者です。国の方針で、感染封じ込めのために感染者と濃厚接触した人を特定し、外出自粛を要請してきました。しかし、感染者数が多い状況では効果が高くない上に、オミクロン株は感染拡大が速いため追いきれません。ABの有志は、そこに保健所が労力を割くのはやめるべきだと提言し、国も3月に調査を高齢者施設などに重点化する方針を通知しました。
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