Sunday, May 15, 2022

肩甲骨「状態良くなかった」「DNA型検出は奇跡に近い」…洗濯表示タグも周辺で発見 - 読売新聞オンライン

 山梨県道志村の山中で発見された右肩甲骨が、2019年に近くのキャンプ場で行方不明になった当時小学1年の小倉美咲さん(千葉県成田市)のものと特定されてから一夜明けた15日、山梨県警は引き続き手がかりを求めて捜索を行った。朝から40人態勢で行われたが、新たな発見はなかった。

 県警は、先月23日にキャンプ場の東約600メートルに位置するかれ沢で子供の後頭部とみられる骨が発見されたことを受け、山中の捜索を開始。肩甲骨は今月4日に上流約300メートルで見つかり、鑑定の結果、細胞核のDNA型が美咲さんと一致した。医師の所見などを踏まえ、県警は美咲さんが死亡していると判断した。

 先に見つかった後頭部の骨についても、県警はDNA型鑑定を進めていたが、個人を特定するのに十分な試料は得られなかった。肩甲骨は数センチ四方だったが、後頭部より厚みがあったため、試料を採取できたとみられる。捜査幹部は「保存状態は良くなかった。DNA型が検出できたのは奇跡に近い」と話す。

 捜査関係者によると、肩甲骨は美咲さんが当時身につけていたものと特徴が似ている黒っぽいハイネックシャツの中から発見された。この周辺では、洗濯表示のタグが付いた繊維片が5日に見つかっていたことも新たに明らかになった。

 県警捜査1課の奥脇龍起課長は14日夜、報道陣に対し「ご遺体をご家族にお返しするため、県警一丸となって捜索していきたい」と述べた。

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