F1にタイヤを供給しているピレリは、第20戦カタールGPで左フロントタイヤに発生した4件のトラブルについて、調査結果を発表。タイヤの製造工程にミスはなく、縁石の過度な使用が原因だったと結論づけた。
2週間前に開催されたカタールGPの決勝レースでは、メルセデスのバルテリ・ボッタス、マクラーレンのランド・ノリス、ウィリアムズのジョージ・ラッセルとニコラス・ラティフィの左フロントタイヤが前触れ無く故障するトラブルに見舞われた。
ラティフィは、ピットまでたどり着けずにコースサイドにマシンを止めてリタイア。その他の3人は走行を継続したが、ボッタスはタイヤブローによるマシンの損傷で結局リタイアとなった。
ピレリはイタリアの拠点に持ち帰って調査した結果、4本のタイヤが故障した主な原因は縁石を使いすぎて、タイヤの構造にダメージを与えたことだと結論づけた。
ピレリは4日(金)に発表した声明の中で、「これまでに得られた調査結果によると、問題の原因は主に、縁石の上を走っていた時間の長さにあると考えられる」と述べている。
「タイヤが縁石の上を高速で通過し、横方向と縦方向にかなりの負荷がかかった。ロサイル・サーキット特有の状況だ」
「縁石の上を走ったことによる大きな負荷は、レース前のデータでは予測できなかったが、タイヤの構造にダメージを与え、その結果イン側サイドウォールのプレッシャーが失われ、数秒後に構造が崩壊してしまったのだ」
4人のドライバーのうち、ボッタスはミディアム、それ以外の3人はハードタイヤで比較的長い距離を走っており、1ストップ戦略でレースを完走しようとしていた。
ただ他にも1ストップ戦略を採ったドライバーは多く、トラブルがあまりにも突然かつ同じようなタイミングで起きたこともあって、タイヤに何らかの欠陥があったのではないかと疑う声もあった。
しかし、ピレリはタイヤに”製造上の欠陥”があった可能性を排除し、その結果を各チームおよびFIAと共有したことを付け加えている。
F1がカタールでグランプリを開催するのは初めてであり、舞台となったロサイル・インターナショナル・サーキットで、問題が起きる可能性があることを警告するような過去のデータは、ピレリや各チームにはなかった。
ピレリは左フロントタイヤに厳しいレイアウトであることは認識していたものの、ピレリのF1責任者であるマリオ・イゾラはレース後、フリー走行と予選のデータからは懸念すべき点は見当たらなかったとコメントしていた。
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