Reuters / Lucas Jackson
- 75の機関投資家を対象に行った調査で、2021年に向けてファンドマネージャーの頭の中にある3つの重要なテーマが明らかになった。
- 全体的に、楽観的な見方が強い一方で、ワクチンの展開速度は投資家が注視しているリスクの1つだとわかった。
- また、投資家は市場の中でも循環型株式がアウトパフォームすると予想している。
- 回答者の60%が2021年の株式見通しについて「非常に強気」または「強気」と回答している。
RBCキャピタルマーケッツの新しい調査は、75の機関投資家が何を考えているかを明らかにした。以下では、2021年の株式市場を彼らがどのように考えているのかがわかる3つのトレンドを見てみよう。
1)株式市場や経済の先行きに対する見方は楽観的
調査回答者の60%が、2021年の株式市場の見通しについて「非常に強気」または「強気」と答えたのに対し、9%が「弱気」または「非常に弱気」と答えた。
投資家はまた、2021年のS&P500の収益は1株当たり168ドルで、パンデミック前の165ドルよりも高くなると予想している。これはRBCの事前調査よりも強気な見方だ。前四半期には、ほとんどの投資家が2021年の1株当たり利益(EPS)はパンデミック前の水準を下回ると考えていた。
2)注視すべき下方リスクは、ワクチンと政治
投資家を眠れなくする最大の要因は、コロナウイルスのワクチンで、金融政策と景気回復に対する過剰な楽観論がそれに続いた。
投資家の80%が、2021年末までにアメリカ人の大半がワクチンを接種すると考えており、ビジネスや日常生活が「元通り」なるのではないかという期待がさらに広がっている。
ただし、前回の調査では生活が元に戻る時期については「2021年第2四半期」という答えが最も多かったが、現在では「2022年」が一番多くなっている。
また、投資家の88%は、ジョージア州での上院決選投票の後も共和党が上院の支配権を維持すると考えており、56%はこの結果が株式にとって「強気」あるいは「非常に強気」になるべき要因だと答えている。また、投資家が最も懸念している政策には、法人税や巨大テック企業への規制がある。
一方、投資家は、インフラ、気候変動、貿易、コンシューマー、中小企業などの分野については新政権下で成長すると見ており、楽観的だ。
また、回答者の59%が、アメリカ株式市場のバリュエーションには「問題がある」と答え、「魅力的だ」と答えたのはごくわずかだった。RBCによるとこの結果は、ワクチンの合併症のような経済・収益回復のストーリーに対する脅威があれば、利食い売りに拍車がかかる可能性があることを示唆している。
3)循環株が指標を上回る
小型株、循環株(景気や金利、季節などに応じて周期的に変化する銘柄)、バリュー株、エマージング市場が、2021年に上昇が予想される銘柄の上位を占めた。一方、投資家たちは「在宅銘柄」やテクノロジー、インターネット、メディアなどのカテゴリーに属する株を売りたいと考えている。
(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)
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