Friday, January 29, 2021

米ジョンソン・エンド・ジョンソンのワクチン、接種1回で66%の有効性 - BBCニュース

Undated handout photo issued by Manchester University NHS Foundation Trust (MFT) of Dr Claire Cole, head of research delivery at MFT, receiving a dose of the vaccine developed by the Janssen pharmaceutical companies of Johnson & Johnson after she became the first volunteer for the phase three trial

米日用品・製薬大手ジョンソン・エンド・ジョンソンは29日、同グループのワクチン開発部門ヤンセンが開発中の新型コロナウイルス・ワクチンについて、1回のみの接種で症状を防ぐ効果が66%得られたという大規模治験の暫定結果を公表した。ヤンセンのワクチンを接種した後、入院治療が必要になったり、新型ウイルスで死亡した人は出ていないという。

ヤンセンは大規模治験で、1回だけの接種で十分な免疫効果が得られるかに注目して調べていた。これまでに使用が始まっている他のワクチンは、2回の接種が必要だが、1回で済むようになれば世界的な使用がはるかに容易になる。

また超低温ではなく一般的な冷蔵庫での保管が可能なため、冷凍設備の整っていない環境でも大規模な接種事業が可能になる。

ただし、南アフリカで広がりつつある変異株については、効果が薄いというデータもあるため、ヤンセンはこれについて2回接種することで強い免疫や、持続的な免疫を得られるか調べている。

最終治験に参加した約4万4000人のうち468人の新型コロナ感染者を分析したところ、有効性が全体で66%だった。入院を必要とする人や亡くなる人は出なかった。ただし、治験を実施した地域によって有効性は異なり、アメリカが72%だったのに対し、南アフリカが57%だった。

ジョンソン・エンド・ジョンソンの科学責任者、ポール・ストフェルス博士は、「世界保健機関はパンデミックにおいて、1回の接種で済むワクチンが最善の選択肢だと考えている」と述べ、自社のワクチンが新型コロナウイルス感染症COVID-19による重症化や死亡から数億人を救えるようになるはずだと期待を示した。

ヤンセンのマタイ・マメン博士は、「1回の接種で有効性が急速に得られ、供給や保管が簡単なワクチンは、極力大勢に治療を提供する解決策になる。入院や死亡を避けられるようになれば、パンデミック対策の流れが大きく変わる」と述べた。

ジョンソン・エンド・ジョンソンは、今年中に接種10億回分を生産する方針。

イギリス政府はすでに3000万回分、アメリカ政府は1億回分、カナダ政府は3800万回分を注文している。

マット・ハンコック英保健相は、イギリスでの使用が承認されれば、国内のワクチン接種事業を「大きく助ける」ことになると歓迎した。

ジョンソン・エンド・ジョンソンのワクチンは、病原性がなくなるよう操作した普通の風邪のアデノウイルスを使う。新型コロナウイルスの遺伝子コードの一部を、このアデノウイルスを使って体内に入れる。すると体は侵入の脅威を認識し、新型コロナウイルスの抗体を作り、ウイルスと戦う方法を覚える。

これによって体の免疫系は、本当の新型コロナウイルスが体内に侵入した際に、発症を防げるようになる。

英オックスフォード大学と英アストラゼネカが開発したワクチンも、似た方法を使っている。

Let's block ads! (Why?)


からの記事と詳細 ( 米ジョンソン・エンド・ジョンソンのワクチン、接種1回で66%の有効性 - BBCニュース )
https://ift.tt/39wTFr2
Share:

0 Comments:

Post a Comment