イトーヨーカ堂やそごう・西武の処理に手間取るセブン&アイ(写真:今井康一、尾形文繁)
JR四ツ谷駅に程近い東京・千代田区二番町にある、るセブン&アイ・ホールディングスの本社ビル。9階は、井阪隆一社長や後藤克弘副社長ら首脳が執務に当たるフロアだ。
普段は静かな雰囲気に包まれているこのフロアが、4月に入り急に慌ただしくなった。IR担当者が頻繁に出入りし、井阪社長をはじめとする役員や担当者が総出で国内外の機関投資家やアナリストらとオンラインミーティングを行っていたためだ。
セブン&アイは3月下旬、4.4%の株式を保有するアクティビスト(物言う株主)の米投資ファンド、バリューアクト・キャピタル・マネジメントから株主提案を受けた。その中身は、5月25日に開催予定の定時株主総会で、井阪社長ら取締役4人の実質的な退任と、それに代わる新たな取締役4人の選任を諮れというもの。
プロキシーファイトが幕を開けた
これに対し、セブン&アイの取締役会が全会一致で反対を決議したため、プロキシーファイト(委任状争奪戦)が幕を開けたのだ。
そこでセブン&アイの経営陣は、機関投資家に会社の主張を説明。株主総会で会社提案に賛成票を投じてもらうよう説得を試みているわけだ。
これに対して、バリューアクトは攻撃の手を緩めない。セブン&アイの株主に対し株主提案への賛同を求めるレターを送付したほか、セブン&アイに対しても、井阪社長や取締役会の責任を問う9項目にわたる質問状を送りつけるなど揺さぶりをかけている。
この1カ月、両社は主張や反論をまとめたリリースの応酬を続けており、プロキシーファイトは激しさを増している。
英国のM&A専門情報サイト「Mergermarket」は「バリューアクトの提案は十分な賛成を得られない見通し」と題した記事を配信しバリューアクトの劣勢を伝えている。しかし米議決権行使助言会社のISSがバリューアクトの株主提案を支持、投資ファンド幹部も、「バリューアクトの提案のほうがわかりやすく、接戦になるかもしれない」との見方を示しており、その行方は見通せない。
からの記事と詳細 ( 勃発!「セブンvs物言う株主」委任状争奪戦の行方 - 東洋経済オンライン )
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