新型コロナウイルスの感染が一定の落ち着きを見せ、主流となったオミクロン株は重症化しにくいとして、神奈川県などは七月上旬をめどに、「過剰なゾーニング(隔離)は不要」などとする医療機関向けの指針を策定すると決めた。国が六月下旬、「外来患者はインフルエンザに準じた対応でよい」などと通知したことを受けた。(志村彰太)
◆国通知「外来患者はインフル対応で」
医療関係者らが集まる県感染症対策協議会で六月三十日、大筋合意した。指針案では、オミクロン株は入院や重症に至る感染者の割合が少ないことを理由に、社会活動や新型コロナ以外の診療体制の維持が重要で「ゼロコロナの実現は目標としない」とした。
また、感染者との接触リスクが少ない場面では、防護具や高性能の「N95マスク」は不要とした。これまで病棟単位で隔離していた入院患者も、部屋単位で可能とした。外来では、感染の疑いのある患者と他の患者が同じ待合室で待機し、出入り口や通路なども厳格に分ける必要がなくなる。
県によると、指針に従うかは医療機関の判断による。重症化しやすい変異株が流行するなど、状況に変化があれば指針も変更する。
また、医療機関が感染者の報告に使う「発生届」について、国は同日、症状や感染経路の記入は不要と自治体に連絡した。しかし、健康観察やクラスター(感染者集団)の発生防止に必要なことから、県は引き続き記入するよう県内の医療機関に要請した。
このほか、県は無料PCR検査が同日終了したため計算できなくなったとして、流行状況を探る指標の一つ「市中陽性率」の算出をやめた。再び感染が拡大し、無料PCR検査が再開すれば、算出も再開する。
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