新型コロナウイルスの感染拡大に絡み、インターネット上で誤情報やデマが広がった問題で、県内でも売り場からトイレットペーパーなどが一時消えるなど影響が広がっている。誤った情報を基に買い占めなどが起きたことが要因とみられ、心理学の専門家は「（感染拡大や臨時休校などの対策が）演出的でインパクトが強く、買い占めのきっかけを与えた可能性がある」と指摘する。
福島市内のドラッグストア。新型コロナウイルスの感染が拡大した２月下旬ごろから、品不足が続いていたマスクに加えてトイレットペーパーを中心とした紙製品の買い占めも増えるようになった。
買い占めが全国で相次いだことを受け、政府は「通常通りの生産、供給が行われている」と異例の呼び掛けを行い、買い占め自粛を促した。同店では現在、紙製品の買い占めが徐々に落ち着いてきたものの、水やカップラーメンなど備蓄品の売り上げが伸びているという。同店の店長は「休校で家にいる時間が長くなったことで保存食の需要が伸びているのではないか」と話す。
こうした買い占め行動の心理について、福島大共生システム理工学類の筒井雄二教授（心理学）は「緊急事態と認識し脅威を感じた人々が、備蓄品を買いだめることで気持ちを保っているのでは」と指摘。日々増える感染者と政府の対策が演出的に映り過剰な不安を与え、消費者心理を追い込んだ可能性があるのだという。筒井教授はこうした事態を防ぐには「緊急時に人々がどんな行動を取るのかを予測し、危機感をあおるだけにならないよう十分な説明をしていく必要がある」と話した。
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March 14, 2020 at 07:47AM
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『過剰な不安』買い占めに 新型コロナ誤情報に筒井福島大教授 - 福島民友
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