Friday, March 13, 2020

初心者や投資に十分な時間を割けない人におすすめの「ロボアド」活用術 - @DIME

ロボアドとは、顧客の投資意向に従い、AIが自動でしてくれるサービスです。

初心者の方や投資に時間を避けない方におすすめのサービスですが、ロボアドの特徴から今始めてよいのかまで解説いたします。

ロボアドの特徴と種類

ロボアドは、まずインターネット上でいくつかの質問に答えることにより、顧客意向を把握し、意向に沿った資産運用プランを提案してくれます。

例えば、安定志向の方なら債券比率が高い運用プラン、大きな値上がり益を狙いたいタイプの方なら株式比率が高いプランなど提案されます。

その提案に基づき、自分で運用を実行するか、ロボアドが自動的に運用を行うかにより、ロボアドの種類が大きく2種類に分かれます。

ロボアドが最適な資産配分を提案してから、注文は自体は自分で行うのが「助言型」、売買注文まで全てお任せする「投資一任型」に分かれます。この2者の中間に位置するのが「ハイブリッド型」で自動で売買しながらも、自分でも売買できます。

助言型は、口座を開設しなくても証券会社のホームページから無料で行うことができるのがほとんどです。投資信託の銘柄に迷ったとき等に利用することで、役立てることができます。

投資一任型の特徴

投資一任型の場合、ロボアドを扱う証券会社で口座開設が必要となります。ロボアドに投資を任せるという「投資一任口座」契約を結び、意向に沿った資産運用を自動で行います。資産を預けて資産運用を任せている間は、日々手数料が引かれます。

投資一任契約型のメリットとして4つが挙げられます。

■リバランス効果

ロボアドでA・B・C・Dという4つの投資信託で25%の配分で投資している場合、Aが値上がりして30%になったとき、自動で25%になるように5%分売却され、逆にBが値下がりして20%になったとき不足している5%分を自動で買い足します。このように、比率が変わった資産を元の設定配分に戻すことをリバランスといいます。

リバランスすることで、比率が上がり割高となった資産を利益確定し、比率が下がりした割安となった資産を買い増しすることで、利益を増やすことができます。

■人間の感情を排除

ロボット(AI)が売買するため、長期資産形成の邪魔になる人間特有の感情がありません。人間の感情として、利益があるとすぐに売ってしまったり、下がるともっと下がるのではとあわてて売ってしまったりと、長期資産形成に必要な長期運用が妨げられる可能性があります。資産形成を左右してしまう人間の感情がないことで、着実に利益を上げることができます。

■忙しくてもできる

ロボアドが自動的に利益確定や割安な銘柄を買付してくれるため、投資の勉強や見通しを予想したり、売買する手間がないため、忙しくてもプロ並みの運用をすることが可能です。

■コストが低い

対面でアドバイスをもらえる証券会社で取引したり、投資のプロと運用をお任せする投資一任契約を結ぶと高い手数料となります。それに比べて、運用をお任せして、プロ並みの運用をしてもらえるのに、ロボアドが行うため、手数料は年率1%前後と安く済みます。

一方で、ネット証券で投資信託信託や株式を自分の判断で行うよりは、コストが高くなります。

また、株式や投資信託等で利益を非課税にすることができるNISA口座で投資することができないのもデメリットとなります。

ロボアドで得た利益は、確定申告不要の特定口座源泉徴収ありを選択することができ、利益に対して一律で20.315%の税金が引かれます。

今始めてもいいの?

ロボアドは知識がなくても、プロ並みの運用を行うことができ、毎月定期的に長期で積立することにより、安い時期にはたくさん買付し、高い時期には少なく買付することで、相場を知らなくても長期で資産形成できる仕組みとなっています。

ただ、どんなに良い運用方法だとしても、リーマンショックのような大きな下落があると、すべての銘柄が下がってしまいます。

現在、2019年12月に中国湖北省武漢市から始まった新型コロナウィルスは、2020年3月10日時点で、世界の新型コロナウィルス感染者数が11万3,000人を超え、その影響により9日のニューヨークダウ工業株30種平均が過去最大の下げ幅2,013ドル安となり、日経平均も2月には24,000円近くあったのが一時19,000円を割れるほど下がっています。

それでもなお、日経平均の19,000円台、NYダウの25,000ドルは高い水準にあります。

■日経平均10年チャート

■NYダウ10年チャート

長期で毎月積立投資することは、価格の高い低いに関係なく買い続けることで買付コストを下げることができますが、最初に始めるときに高いところから始めてしまうと景気後退に陥った場合損をしてしまいます。

ロボアド自体はおすすめですが、積立をスタートする時期は景気後退時など価格が大きく下がってからのが良いでしょう。

文/大堀貴子
フリーライターとしてマネージャンルの記事を得意とする。おおほりFP事務所代表、CFP認定者、第Ⅰ種証券外務員。

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