Sunday, June 12, 2022

「責任ある観光」をする人だけが特別なローカル体験ができる国、パラオ | 世界のソーシャルグッドなアイデアマガジン - IDEAS FOR GOOD

あなたはこの夏、どのような旅をしたいだろうか。

宿泊予約サイトのBooking.comが2022年に行った調査によると、旅行者の71%が今後12か月以内に、よりサステナブルな旅をしたいと回答した。これは、2021年の調査時より10%も増加しているそうだ(※1)

このようなニーズが高まるなか、南太平洋の島国であるパラオは2022年、レスポンシブル・ツーリズムを推進するための観光モデル「Ol’au Palau」を発表した。「Ol’au(オラウ)」とはパラオ語で、友人を招くときに使う呼びかけの言葉だという。

旅行者は、パラオの自然や文化を大切にすると、Ol’au Palauのアプリにポイントを貯められる。そのポイントを使って、パラオで特別な体験ができる仕組みだ。

自然や文化をあまり大切にせず、滞在中に十分なポイントが貯まらなかった人は、体験に参加できない。


ポイントが貯まるのは、カーボンオフセットをしたとき、サンゴに優しい日焼け止めを使ったとき、文化的に価値のある場所を訪れたとき、地元で調達されたサステナブルフードを食べたとき、使い捨てプラスチックの使用を控えたとき、パラオの生物多様性や文化に関する質問に正しく答えられたときなどだ。

ポイントを貯めた人に提供される特別な体験は、地元の年長者と会ったり、タロイモのツアーに参加して地域の人と昼ごはんを食べたり、伝統的な釣りをしたり、隠れた場所にある洞窟で泳いだり、人里離れた場所でハイキングをしたりなど様々だ。通常であれば、パラオの人やその親しい友人しか体験できないことだという。

同国では、新型コロナウイルス感染症が流行する前、GDPの85%を観光業が占めていた(※2)。パンデミックにより観光業は大きな打撃を受けたが、今後はサステナビリティを意識しながら業界を立て直していくそうだ。

お金で特別な体験を買うのではなく、真摯な姿勢を見せることで、パラオの人に仲間として受け入れられるのが素敵ではないだろうか。

パラオを訪れる際は、地元の人に「Ol’au」と言ってもらえるように振る舞いたい。

※1 Climate, Community and Choice: Booking.com Reveals the Trends Shaping Sustainable Travel in 2022
※2 WORLD’S FIRST TOURISM INITIATIVE REWARDING RESPONSIBLE TRAVEL: OL’AU PALAU LAUNCHES GLOBALLY
【参照サイト】Ol’au Palau
【関連記事】環境を汚さないと誓った人だけ入国可能に。パラオの世界初となる観光政策

Adblock test (Why?)


からの記事と詳細 ( 「責任ある観光」をする人だけが特別なローカル体験ができる国、パラオ | 世界のソーシャルグッドなアイデアマガジン - IDEAS FOR GOOD )
https://ift.tt/yZgV0UM
Share:

0 Comments:

Post a Comment