Monday, February 22, 2021

ジョンソン英首相、イングランドのロックダウン段階的緩和を発表 - BBCニュース

PM Boris Johnson speaking in the House of Commons

イギリスのボリス・ジョンソン首相は22日、現在イングランドに導入している新型コロナウイルス感染症COVID-19対策のロックダウンについて、厳格な条件が満たされれば、6月21日までに段階的に制限を緩和していくと発表した。

ジョンソン首相が設定した計画では、4月12日からイングランドの店舗や美容院、ジム、屋外での接客が再開でき、5月17日からは2世帯が自宅で過ごしたり、パブやレストランなどの屋内施設では6人までの集りが可能となる。

ただし、制限の緩和には、ワクチン接種事業の成功やそれに伴う感染率の低下、変異株の評価、医療機関に過剰な負担をかけない感染率の維持と、4つの条件を各段階で満たす必要がある。

ジョンソン首相は、全ての段階における判断は「日付ではなくデータ」に基づいて決定していくと議員に説明した。

「COVIDゼロのイギリスを実現するための確実な道筋も、そしてCOVIDゼロの世界を実現するための確実な道筋もない」とジョンソン氏は述べた。

その後の首相官邸での記者会見で、ジョンソン氏は、今年の春と夏は「私たち全員にとって比べ物にならないくらい素晴らしい、希望ある季節」になるだろうとした。

ジョンソン氏は、この制限緩和計画を「自由への一方通行の道」としつつ、絶対に後戻りはしないとは言い切れないと述べた。ただし、後戻りしない不可逆なもので「あるべきだというのが意図」だと話した。

イングランドのロックダウン緩和計画の発表に先立ち、イングランド公衆衛生庁(PHE)とスコットランド公衆衛生庁(PHS)は、イギリスで展開されている新型ウイルスのワクチンについて、重症化を防ぐ「驚異的な」効果があることを示すデータを公表した。

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段階的に

イングランドのロックダウン緩和計画の第1段階の一部は次の通り――。

  • 3月8日から:全ての学校が再開。放課後の屋外スポーツやアクティビティも認められる。公園などの屋外公共スペースにおけるレクリエーションは最大2人まで、座ってコーヒーを飲んだりピクニックなどが認められる
  • 3月29日から:最大6人または2世帯までの屋外集会が認められる。これには私有の庭での集会も含まれるとみられる。テニスやバスケットボールなどの屋外スポーツ施設も再開される

中学校の生徒はウイルス検査を受けることができ、教室や廊下などの共有スペースではフェイスカバーの着用が義務付けられる。

規制緩和は、各段階ごとに少なくとも5週間の期間を設け、感染率や入院状況について評価する。

第2段階は4月12日から始まり、主要な経済活動が再開される。

  • 必要不可欠ではない小売店、美容院、図書館などの公共施設の一部
  • アルコールのテイクアウトやビアガーデン、動物園、テーマパークなどの屋外活動
  • スイミングプールやジムなどの屋内レジャー施設
  • 自炊式の貸別荘やキャンプ場などの自給自足型宿泊施設

ただし、より広範な社会的接触に関するルールが全ての場面に適用される。例えば、異なる世帯が一緒に屋内で過ごすことは認められない。

ジョンソン首相は、接客業における夜間制限や、アルコールと一緒に食事を取ることに関する条件事項を終了すると認めた。

休暇中の海外旅行に関する見直しは、早くても4月12日までに発表するとしている。

第3段階は5月17日から始まる(データが条件を満たしていれば)。一部の場所で「6人ルール」が廃止され、代わりに最大30人までの集会が可能となる。

  • 最大2世帯まで屋内で集ることができる。「6人ルール」はパブなどの接客サービスのある場所に適用される
  • 映画館や博物館、ホテル、パフォーマンス施設、スポーツイベントが再開される。社会的距離は保つ必要がある
  • サッカースタジアムなどの大型屋外施設には最大1万人の観客が動員できるようになる

このほか、結婚式や披露宴、葬儀や通夜には最大30人が参加できるようになる。

第4段階への移行に先立ち、各大臣が社会的距離措置や、「1メートル以上」ルールやフェイスカバー着用といった感染リスクを減らすための「長期的な措置」の見直しを行う。

また、見直しが完了するまで市民に継続すべきだとしている「在宅勤務」ガイダンスの解除の有無についても検討する。

第4段階は6月21日から始まる。社会的接触に関する法的制限が全て解除される可能性がある。また、ナイトクラブなどの最終段階まで閉鎖が続いていた分野が再開されることとなる。

英政府はこのタイミングで、結婚式や葬儀における制限を廃止したい考えだ。

音楽やイベント業界の主な関係者は、規制緩和の優先順位の「最後尾」に置かれた業界へのさらなる財政支援を求めた。

議員は3月下旬に制限緩和ロードマップについて採決する予定。

制限緩和に対する反応

最大野党・労働党のサー・キア・スターマー党首は制限緩和計画を歓迎しつつ、企業と労働者の両者のための一時帰休計画の今後について、確実性が必要だと述べた。

インペリアル・コレッジ・ロンドンのニール・ファーガソン教授はロードマップについて、「適切なバランス」が保たれていると述べた。しかし、学校を再開することで日々の感染者数が増加する恐れがあると警告した。

政府の首席科学顧問、サー・パトリック・ヴァランスは、各段階ごとに5週間の期間を設けることは、計画を「あてずっぽうに」進めることを回避する上で「非常に重要」だと述べた。

イギリスではイングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドがそれぞれ、異なるスピードで独自の感染防止策を講じてきているが、大部分では同じ方向を目指して取り組んでいる。

英スコットランドのニコラ・スタージョン自治政府首相は、イングランドのロックダウンが緩和されれば、スコットランドの制限を段階的システムに戻すつもりだとしている。

つまり、地域ごとに異なるルールが敷かれる可能性がある。スタージョン氏は23日に段階的緩和について提示する方針だとした。

ウェールズのマーク・ドレイクフォード自治政府首相は「自宅待機」の要件が3週間以内に終了し、必要不可欠ではない美容院が営業を再開できるようになることを望んでいるとした。

北アイルランド自治政府のアーリーン・フォスター首相は、ジョンソン氏のイングランドにおける制限緩和の発表を受け、学校の再開時期について幹部と協議したいとしている。

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