大阪ニュース
2020年11月24日
本格的な冬の到来を控え、新型コロナウイルスとインフルエンザの同時流行が懸念される中、行政は冬場に発生頻度が高いノロウイルスによる感染性胃腸炎や食中毒にも警戒するよう呼び掛けている。感染力が強く、１１月頃から増加し始めるのが特徴。保健衛生の担当者は「十分な手洗いで二次感染を防止」「食品を中心部までしっかり加熱を」と注意喚起している。
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| ノロウイルスによる食中毒にも注意するよう呼び掛けた街頭啓発＝京阪枚方市駅前（枚方市提供） |
流行期を迎える冬季に毎年、街頭啓発をしている枚方市によると、ノロウイルスは感染力が強く、糞（ふん）便や嘔吐（おうと）物から人の手を介して二次感染する場合があり、嘔吐、下痢、腹痛などを引き起こす。子どもや高齢者は重症化したり、嘔吐物を誤って気道に詰まらせるケースもある。
さらに、ノロウイルスにはワクチンや抗ウイルス剤がない。対症療法として、脱水症状を起こしたり、体力を消耗しないように十分な水分、栄養の補給が必要になる。
下痢止め薬は回復を遅らせることがあるとして、同市保健所は「使用しないことが望ましい」としている。
同市では、京阪枚方市駅周辺で予防啓発キャンペーンを実施し、市や関連団体の職員が予防方法を掲載したチラシなどを配った。担当者は「新型コロナもノロウイルスも、十分な手洗いで感染を予防することができる」と、基本的な感染予防策を徹底するよう呼び掛けている。
府生活衛生室によると、昨年府内で発生したノロウイルス食中毒の患者数は５０５人で、食中毒全体の５３％に上る。
このところ新型コロナ感染者の急拡大も懸念されているが、国の飲食業救済策「Ｇｏ Ｔｏ イート」キャンペーンなどにも伴い、外食が増えることも予想され、担当者は「より感染防止対策が必要」と警戒を強めている。
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