もくじ
ーアストン マーティンのトップ交代
ー新CEOトビアス・ムアース
ーアンディ・パーマーの功績
アストン マーティンのトップ交代
text:Steve Cropley(スティーブ・クロプリー)
約6年間、アストン マーティン・ラゴンダの社長兼CEOを務めてきた、アンディ・パーマーの進退がここ数か月話題となっていた。
2018年にパーマーの主導で行った株式公開(IPO)以降、同社の株は19ポンドと大幅に値上がりしたため価値は半分となり、それ以降は下落していた。
また、5億4000万ポンド(713億円)の投資をもたらした、1月にエグゼクティブ・チェアマンに就任した、カナダの億万長者ローレンス・ストロールからは、クルマの過剰供給、アストンバッジの潜水艦およびマイアミの不動産への過剰な関与などが、次々と指摘されている。
パーマーの後任として、すでにアストン マーティンの5%の株式を保有し、エンジン、電子機器、蓄積されたノウハウを持つ、ダイムラーのパフォーマンス部門である、メルセデスAMGの最高経営責任者、トビアス・ムアースが任命されている。
新CEOトビアス・ムアース
ムアースは、26年前にAMGに入社し、エンジニアとして多くの実績を残してきた。
また高性能モデルの製造と販売で成功をおさめ、広く経験を積んでいる。
7年間務めたマネージングディレクターの役割は、ダイムラーの幹部にとって重要なトレーニングの場と見なされており、現在のダイムラーの会長でメルセデス・ベンツの責任者であるオラ・ケレニウスも、同じ職位を経験している。
最も重要なコンポーネントのサプライヤーとして、ビジネスについての十分な実用的な知識を備えてきたはずだ。
AMGのエンジンとハードウェアのプロバイダーとしてのアストン マーティンの価値を考えると、ダイムラーはアストン マーティンとの関係を、強化する必要があるだろう。
カルロスゴーン型のコストカッターであったカレニウスと、洗練されたクルマを求めるムアースの関係は、常にスムーズだったわけではなかったと、関係者は話している。
ムアースの就任に続き、ストロールのシルバーストン・ベースのレーシング・ポイントF1チームが、来年からアストンマーティンに改称することもあり、アストン マーティンが英国企業であり続けることができるかが疑問視されている。
画像 アストン マーティンDBX、ヴァンテ―ジ、DB11【アストン マーティンの注目モデル】 全76枚
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May 28, 2020 at 09:59AM
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