クラウドサービスやオンライン会議の利用が増える昨今、安定した企業ネットワークの必要性・重要性はますます高まっている。だがそれだけに、障害が生じた際のネットワーク管理者にかかるプレッシャーも、これまで以上に大きくなっているようだ。
本社オフィスはもちろん、各地に展開する拠点やサテライトオフィスであっても、トラブルが発生した日には「早く復旧してくれないと仕事にならない」「いつになったら使えるのか」といったユーザーの声が相次ぎ、メンテナンスや対応に追われることになる。
さらに新型コロナ対策で、現地への訪問を控える動きが広がった今、ネットワーク管理者はさらなる難題に直面している。ネットワーク機器のトラブル対応や増設、新規開設などのため各地の拠点・店舗に出向きたくても足を運ぶことができず、現地での対応が困難になっているのだ。ネットワーク状況の詳細を把握するのも難しく、電話越しに指示を送って現地の従業員に対処してもらうのにも限界がある。
エンタープライズに"必要十分"な機能を、手頃な価格でこうした課題の解決策として今、クラウドから統合管理が行えるネットワーク機器が注目を集めている。
知識を持ったネットワーク管理者が機器の目の前まで行ってあれこれ手を動かす必要はない。クラウド側から機器の状況を把握し、必要な設定を送り込むことで、多拠点のネットワーク機器を一元的にリモートから管理できる仕組みだ。
ディーリンクジャパンが提供する「Nuclias Cloud」も、そうしたクラウドからのリモート運用管理を実現するソリューションである。他社に先駆け2013年からクラウド管理ソリューションを展開しており、大手キャリアのマネージドサービスをはじめ、多くの実績を積んできた。
図表1 「Nuclias Cloud」の概要
それに対し、「Nuclias Cloudは、他社のハイエンド製品よりも機能がシンプルな分、価格が手頃になっています。とはいえ企業ネットワークに必要な機能は9割方カバーしており、大規模で高度なネットワークを管理しない限り、十分お使いいただけます。分かりやすいGUIで、誰でも簡単に状況把握や操作が可能です」とディーリンクジャパン マーケティングコミュニケーション部 部長の小林重臣氏は紹介する。
Nuclias Cloudの対応機器は、Wi-Fi 6やTri-Band、Smartアンテナ対応など多様な無線LANアクセスポイントのほか、PoE対応モデルを含むレイヤ2スイッチと幅広い。今後も機能やラインナップの拡張を計画しており、近々ルーターの管理にも対応する予定だ。これらの機器の導入から運用管理までを、日本語のユーザーインターフェイスから行える。
クラウドにはAmazon Web Service（AWS）を採用しており、管理者のブラウザとNuclias Cloud間の通信はすべてSSLで暗号化される。「設定・管理情報はクラウド上で管理しますが、ユーザーの通信はクラウドを経由しません。また、AWSは日本国内のリージョンを利用するため、情報を覗かれるリスクも抑えられます」（小林氏）。こうした仕組みから、OECDプライバシーガイドラインに基づいて個人情報を扱っていることを認定する「TRUSTe」認証も取得している。
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