2021/10/27 10:00 ウェザーニュース
そんな疲れた体を癒すためにも、睡眠の質を高めたいものです。『毎朝、目覚めるのが楽しみになる 大人女子のための睡眠パーフェクトブック』の著者で睡眠コンサルタントの友野なお先生に、快眠のための寝室環境づくりを伺いました。
「良質な眠りのために私が提唱しているのは、視覚、嗅覚、聴覚、触覚、温熱感覚の睡眠五感です。通常、五感といえば味覚が含まれますが、睡眠五感では味覚を除き、温熱感覚を加えています。この五感を意識した行動をとることによって、朝までぐっすり眠れる体と心がつくられます」(友野先生)
寝室環境を整える場合も、この五感が大切になるのでしょうか?
「睡眠五感の中で、もっとも影響力が高いのが視覚です。寝室環境づくりであれば、まずは徹底的に視覚にこだわりましょう。あとは嗅覚と聴覚を、カバーできれば十分です。今回は、睡眠五感のバリエーションとして、寝室環境に特化した5つのポイントをお教えします」(友野先生)
就寝中は、寝室を真っ暗にしたほうがいいのでしょうか?
「それが望ましいと思います。しかし、真っ暗だと落ち着かない人、暗闇が怖いという人は、無理に真っ暗にする必要はありません。小さめの間接照明を使って、光源が目に入らない低い位置を照らしておくと心が落ち着きます。夜間目が覚めてトイレへ行くときも、転倒防止になるのでお勧めです」(友野先生)
具体的に使ったほうがいい色、使っていけない色があるのでしょうか?
「白系が好きな人は、アイボリーや薄いベージュがいいでしょう。もう少しカラフルなほうがよければ、暑い夏は薄めのブルー、春や秋はやさしいグリーン、冬は淡いピンクと、季節ごとにベッドカバーなどの色を変えてみてはいかがでしょう。意外ですがピンクは心が安らぐといわれています。無意識のうちに、お母さんの子宮の中にいた頃を思い出すのかもしれません。
逆に寝室で使わないほうがいいのは、赤や黒などのコントラストが強めの色です。例えば、人は赤い部屋に入ると、自然と緊張感が高まり、脈拍数や呼吸数が上がるのです。快眠を導く寝室にするには、赤や黒などの強い色は避けてください」(友野先生)
「朝の光を取り込むためです。遮光カーテンを開けて眠ると、太陽が昇るにつれて寝室が徐々に明るくなります。これは目覚めによいだけでなく、その日の夜の入眠準備にもなるのです。人は、朝の光を浴びてから15時間後に眠くなるようにできています。起きたらすぐに太陽の光を浴びる習慣をつければ、不眠と縁遠い体質になるのです」(友野先生)
「香りの効用も積極的に取り入れましょう。入眠を促進するラベンダーやカモミールの香りを枕元に吹きかけると、安らかな眠りにつくことができます。ほかにもアロマのお店で、店員さんに入眠効果のある香料を尋ねてください。ただし、自分が好きだと感じる香りであることが大前提です」(友野先生)
以上5つのポイントを押さえた寝室環境をつくれば、秋の夜長をぐっすり眠ることができるのです。みなさんも、ぜひ試してみてください。
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