Thursday, October 28, 2021

手洗い・消毒が過剰な人々「コロナ強迫」の正体 - 東洋経済オンライン

あおられて増大した「不安」により知らずと発症した

2020年以降に流行しはじめた「コロナ強迫」の存在を知っていますか? (写真:プラナ/PIXTA)

強迫症を治す 不安とこだわりからの解放』を刊行した精神科医・亀井士郎さんと松永寿人さんが今とても心配していることがあります。それは、「強迫症予備軍」だった人たちが、コロナ化を機に強迫症を発症していること。2020年以降に流行しはじめた「コロナ強迫」の存在を早く知ってほしい――亀井さん・松永さんからの緊急寄稿です。

エスカレートする前に早く治療を!

外出から帰宅したあなたが、最初にすることは何ですか?

「幻冬舎plus」(運営:株式会社 幻冬舎)の提供記事です

そうですね、手洗いです。もしも恐ろしいコロナウイルスが手に付着していたら──考え出すと不安でたまりません。入念に洗浄し、不安が消え去るまで消毒しましょう。指の間も、爪の中も、隅々まで、完全に安心できるまで、何度も何度も。ハンドソープも大量に使い、繰り返し洗います。15分が過ぎた頃、ようやく完璧に手洗いを終えました。だいぶ疲れたでしょう。

しかし休む暇はありません。次は入浴です。身体のどこにウイルスの飛沫が付いているのかわかったものではありませんから。洗いたくなくても、洗わずにはいられません。繰り返し身体を洗い、納得がいくまで洗浄の儀式を続ける必要があります。バスタブで休む余裕などありません。今日は約1時間で洗い終えました。少しずつ入浴時間が長くなってきたようです。洗っている間は、ずっと集中していたため、もうヘトヘトです。

そこに家族が帰ってきました。さぁ、次は家族の番です。徹底的な洗浄・消毒をしてもらうべく、しっかりと監視し、指示を出さなければいけません。新型コロナウイルスに感染しないためにも、ルールは絶対に守らせなければ。これは家族のためでもあるのです。

さて、あなたは上記の行動や考えの、どこに違和感を感じましたか。それとも感じませんでしたか。あるいは違和感はあるものの、ふだんの自分の行動や考えに少しでも近しいと感じましたか。

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