[26日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)は26日の理事会で、政策金利の据え置きを決定、25年の歴史で最長となった連続利上げを打ち切った。最新のデータではインフレ率が目標の2%に向かって緩やかに低下していることを引き続き示しているとの見解を示した。
市場関係者に見方を聞いた。
◎金利はピーク、当面は制約策維持
<クインテット・プライベート・バンク(ロンドン)の最高投資責任者(CIO)、ダニエレ・アントヌッチ氏>
今回の決定で、ECBの政策金利がピークを付けた可能性が高いというわれわれの見方が裏付けられた。
インフレは高水準にとどまると予想されているが、最近は一段と低下したほか、基調インフレを示す大部分の指標も緩和し続けている。
同時に、景気減速も明らかになりつつある。われわれは向こう数カ月にわたる穏やかなリセッション(景気後退)を予想している。
経済活動が弱体化する中、インフレは緩やかに低下しているものの、引き続きECBの目標を上回っている。こうしたダイナミクスを踏まえると、ECBの政策金利はピークに達したと考えられる。
ただ、インフレとの戦いに完全には勝利していないため、インフレ再燃の防止に向け、ECBは当面は制約的な金融政策を維持すると予想される。
◎問題は金利据え置き期間
<ドイツ銀行ロンドン支店欧州担当チーフエコノミスト、マーク・ウォール氏>
欧州中央銀行(ECB)は2022年夏以来初めて、政策金利の引き上げを見送った。今は忍耐が重要だとしている。現在の制限的な金利水準を十分に長く維持することによってのみ、インフレ率が目標に戻ることを確信できる。問題は、十分な長さとはどれくらいなのかということだ。
◎利上げサイクル終了へ
<UBSグローバル・ウェルス・マネジメントのチーフユーロ圏兼英国エコノミスト、ディーン・ターナー氏>
欧州中央銀行(ECB)による金利据え置き決定は十分周知されていたため、投資家にとってサプライズではなかった。プレスリリースのメッセージは、データ依存を強調し、インフレ率が目標に戻ることを確認する必要性を強調するなどほとんど変わっていないが、利上げサイクルが終わったことは明らかだ。
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