Wednesday, April 14, 2021

4K/120Hz対応「Xperia 1 III」。ステレオ音源を立体化「360 Spatial Sound」 - AV Watch

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Xperia 1 III

ソニーモバイルコミュニケーションズは、世界初となる4K/120Hz、HDR対応有機ELディスプレイと可変式望遠レンズを備えた「Xperia 1 III」を初夏以降に日本を含む国・地域で発売する。カラーはフロストブラック、フロストグレー、フロストパープルの3色。価格は未定。

Xperia公式YouTubeアカウントにて、新製品の紹介ビデオも公開。なお、動画内では「Xperia 5 III」「Xperia 10 III」も同時に発表されているが、「Xperia 5 III」については日本国内での取り扱いは未定。「Xperia 10 III」は別記事を参照のこと。

「Xperia 1 III」は、スマートフォンでは世界初となる4K/120Hz、HDR対応ディスプレイと、同様に世界初となるデュアルフォトダイオードセンサーを備える焦点距離70mmと105mmの可変式望遠レンズを搭載。立体音響「360 Reality Audio(360RA)」にも対応し、本体スピーカーでの再生を実現。通常のステレオ音源を立体的な音場に変換する「360 Spatial Sound」も搭載する。5G通信に対応し、Sub6に加え、ミリ波対応モデルも用意する。

左からフロストブラック、フロストグレー、フロストパープル
フロストブラックの裏面

6.5型でアスペクト比21:9、HDR対応の有機ELディスプレイを採用。今回、4K/120Hzに対応し、動きの速いゲームコンテンツもくっきり滑らかに映すほか、撮影した4K/HDR動画をそのまま本体で再生、編集できる。色再現に注力しており、出荷時にキャリブレーションを行ない、白の均一性、安定性を実現するとしている。

バッテリー容量は4,500mAhで、いたわり充電などにより劣化しにくく、3年使っても新品の状態と比較して80%を切らないという。約30分で50%充電できる急速充電に対応。ワイヤレス充電と、ほかのワイヤレス充電対応機に給電できるおすそわけ充電も備える。

外形寸法は165×71×8.2mm(縦×横×厚さ)、重量は186g(sub6)、188g(ミリ波)で、Xperia 1 II(166×72×7.9mm/181g)よりも縦横は1mmずつ短くなっている代わりに0.3mmの厚みと重量が増している。

Xperia 1 III(左)、Xperia 1 II(右)

可変式望遠レンズとαのリアルタイムトラッキングを新搭載

カメラはXperia 1 II同様の16mm/F2.2、24mm/F1.7に加え、新たに70mm/F2.3と105mm/F2.8を内部のレンズが動くことで切り替えられる可変式望遠レンズを搭載し、4つの焦点距離を実現。3D iToFセンサーも引き続き備える。レンズは従来機同様T*コーティングのZEISSレンズを採用している。

可変式望遠レンズ内部イメージ

可変式望遠レンズ部にはデュアルフォトダイオードセンサーを備え、αで培った技術とともに、高いAF性能を実現したとしている。70mmと105mmの焦点距離は、少し離れたところにいる子どもやペットなど撮影するといった、スマホで撮影する日常シーンを意識して設定したとしている。なお、70mmと105mmのみの切り替えに対応し、90mmなど中間の焦点距離は70mm側の光学ズームでカバーする。

ミラーレスカメラαシリーズでの技術として、Xperiaで初めてリアルタイムトラッキングに対応。全てのレンズで利用でき、任意の被写体をタップするだけで、AI技術を利用して、動いている被写体を自動で追尾し、AFを合わせ続ける。瞳が映った際には瞳AFにシームレスに切り替わり追従し続けるほか、バイクや犬など、高速で動く被写体にも対応する。

また、従来の標準カメラアプリを廃止し、Photography Proに統合。αの使い勝手を踏襲したP/S/M、AUTOのモードに加え、新たにより簡単な操作を実現したBASICを用意。ソニー独自のAI技術により、デジタルズーム時の画質劣化を補正する「AI超解像ズーム」や「ぼけ機能」が利用できる。

Cinematography Proでの動画撮影においても、4つの焦点距離により撮影の構図の自由度をさらに広がったとしている。

また、より高速な読み出しができるイメージセンサ―と独自のアルゴリズムにより動画の手ぶれ補正を強化した、FlawlessEye対応のハイブリッド手ぶれ補正を搭載し、暗所での歩きながらの撮影時もより手ぶれを抑えた撮影ができるとしている。

対応のカメラとHDMI to USB-Cで接続した際には外部モニターとして利用できる機能も引き続き搭載する。

360RAの本体スピーカーでの再生に対応

ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメントとの協業による独自のDolby Atmos効果のチューニングを引き続き採用。フロント側に左右均等配置されたフルステージステレオスピーカーにより、立体感のある音場を実現。約40%音圧を向上しており、没入感が増した視聴体験ができるとする。

今回、縦位置で上部にあたるスピーカーを、下部のスピーカーと同様にインナーボックスを搭載したことで、本体の振動を低減。それにより、低域をよりクリアに再生できるようになった。

360RAにも引き続き対応、従来はヘッドフォン接続時のみだったが、本体スピーカーでの再生を実現。独自のハードウェアデコード処理に加えて、スピーカーのバーチャライザーを新規開発することで「360RA認定スマートフォン」になったという。なお、スマホ側のデコード処理が行なえる360RA対応サービスは「TIDAL」(日本ではサービス未提供)のみ。

通常のステレオ音源を立体的な音場で楽しめる360 Spatial Soundを新たに搭載。360RAと同じバーチャライザーを使用し、360RAに対応していない通常の音楽ストリーミングサービスの楽曲などでも、より立体的な音場を楽しめるとしている。なお、360 Spatial Soundはヘッドフォン/イヤフォンのみ対応する。

そのほかの音質面では、AI技術で圧縮音源をアップコンバートする「DSEE Ultimate」を引き続き搭載。3.5mmステレオミニ端子も搭載。有線ヘッドフォン使用時の最大音圧は約40%向上し、大音量再生時の歪みを軽減し、高音質かつ迫力のある音楽が再生できるとしている。

4K/120Hzを活かしたゲーム機能も

4K/120Hz駆動のディスプレイに加え、240Hzの残像低減技術、240Hzの高速タッチ検出を装備。動きの速いFPSなどのゲームコンテンツで、くっきりなめらかに映すほか、指の操作を素早く正確に読み取り、俊敏な操作が必要な場面でも意図した操作が可能だという。

Xperia 1 IIに引き続き、Qualcommのブランド「Snapdragon Elite Gaming」とコラボ。FPSゲーム「Call of Duty:Mobile」を21:9画面、120Hz駆動で快適に遊べるとしている。

また、ゲーム用のγチューニング「L-γ レイザー」で暗部を意図的に明るく表示し、隠れている敵などの視認性を高めているほか、足音や銃声などを強調するといった帯域ごとの音量調整なオーディオイコライザー、ヘッドセットの形状に特化したマイクチューニングによりボイスチャットマイクの最適化を行なっている。

また、120Hz駆動のディスプレイに合わせて、動きの速いゲームを最大120fpsの映像で記録できるハイフレームレート録画に対応。録画開始ボタンを押した約30秒前から記録できるRTレコード機能を新たに搭載し、決定的な瞬間も取り逃さないとしている。

動画視聴がしやすいスタンド付きカバー

オプションとして、横置きで動画視聴などができるスタンド付きの「Style Cover with Stand」を用意。握り心地・触り心地の良い素材を採用しているほか、今回新たに抗菌素材によるコーティングを施している。カラーはスマホ本体に合わせたブラック、グレー、パープルを用意する。

左からブラック、グレー、パープル

本体としっかり密着し、カバー側に熱を逃がす構造で熱が内側に籠もりにくく、4Kでの動画撮影時などによる発熱を気にせず利用できるという。

音を聴いてみた

新たに実現した本体スピーカーでの360RAの再生と、360 Spatial Soundを体験。スピーカー、ヘッドフォンでの音を従来機のXperia 1 IIとも比較して聴いてみた。

前述の通り、Xperia側でのデコード処理が行なえる360RA対応サービスは「TIDAL」(国内ではサービス未提供)のみなのだが、本体にプリインストールされている360RA対応楽曲を再生することでその効果を体験できる。

その対応楽曲「Akira Inoue-Total Immersion」をXperia 1 IIIのスピーカーで再生してみると、スピーカーでの再生なのだが耳の少し後ろよりの場所から音が聞こえてくる様な不思議な感覚を味わった。様々な場所から音が聴こえるような音作りがされている楽曲で、ボーカルの位置も変わっていく様子が感じられ、ヘッドフォンとも違う、今までに体験したことのない聴こえ方で衝撃を受けた。

ヘッドフォンに切り替えてみると、立体的な音の聞こえ方に関しては、大きな差はないのだが、スピーカーで聴いていたときには弱かった自分の真後ろから鳴る音もしっかり聞き取れるようになった。なお、ヘッドフォンを利用する際には、スマホアプリ「Sony|Headphones Connect」で両耳の写真を撮影し、最適化することで真価を発揮するという。

ステレオ音源を立体的に変換する「360 Spatial Sound」も体験。ギターが左から、ボーカルが右から聞こえてくる楽曲を、360 Spatial Soundを有効にして聴いてみると、狭い室内で音を響かせている様な印象になり、両側の音の響きが拡がって前方からも響いてくるような不思議な感覚になった。同様にKing Gnuの泡を再生すると、低音の響き方が深まり、水中に沈んでいくPVと合わさって沈められているような感覚が味わえた。

次に通常の楽曲や映画などをヘッドフォンとスピーカーで比較。まずヘッドフォンでハイレゾ音源を再生してみると、じっくり聴き比べなければ分からない差なのだが、Xperia 1 IIIの方が低域がやや強化されており、ボーカルの声も解像感が上がってよりクリアに感じられた。

続いてスピーカーで聴き比べてみると、ヘッドフォンで比較したときよりもXperia 1 IIIの方が低域が強く、クリアに聴こえたほか、女性ボーカルは解像感が高まり、より遠くの方へ抜けていくように感じられる。

Dolby Atmosをオンにして映画のワンシーンをスピーカーで流して比較してみると、低音が強化されていることがよりわかりやすく、Xperia 1 IIIの方がヘリコプターが手前に迫ってきて通り越していくシーンの臨場感や、建物が崩れるシーンの重量感が増している。

本体を手に持って再生すると、本体縦位置の際の上部のスピーカーにインナーボックスが搭載されたことによる振動の軽減もわかりやすく、Xperia 1 IIIでは、手に伝わってくる振動が微弱かつ左右均一になっており、またそれにより、男性のセリフがよりクリアで聞き取りやすくなっていた。銃撃戦の弾丸が掠めていく音などもより臨場感が増しており、全体的にスピーカーの性能向上が印象的だった。

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