発売直後からバグやクラッシュ続出
12月10日に発売されたPC、PS4、XBOX ONE用のオープンワールドゲーム「サイバーパンク2077」。このソフトが発売直後からバグやクラッシュの報告が大量にあがり、PlayStation storeからの削除や、購入者に対する返金などの騒動を巻き起こしている。 「違法ゲーム実況配信」を行った20代男性に届いた弁護士からの「恐怖のメール」 いったいどうして、このような事になってしまったのだろうか? 「サイバーパンク2077」は近未来を舞台にしたオープンワールドゲームである。「ウィッチャー3」を手がけた開発会社による作品ということで、非常に注目されていた。 「ウィッチャー3」とはファンタジーを小説を原作として作られたオープンワールドRPGであり、「TheThe Game Awards 2015」にて「GAME OF THE YEAR」に輝くなど、様々な賞を受賞し、2015年を代表する作品と評された。 ウィッチャー3は僕もプレイしたが、遊びやすい上にストーリー性も高く、今からでもオープンワールドへの入り口としておすすめできるゲームである。 その制作会社がウィッチャーシリーズから脱却し、新たなプロジェクトとしてスタートしたのが「サイバーパンク2077」だ。当然、世界中のゲームファンから期待が集まっており、事前予約の段階で800万本を売り上げていた。 しかし、フタを開けてみると、主にPS4やXBOX ONEといった家庭用ゲーム機のユーザーからバグやクラッシュの報告が多数上がり、また動いていてもフレームレートが著しく低下してカクカクになるなど、多くの問題が指摘された。 YouTubeの動画などでも、高速で移動した際の描写の遅れや、建物などを突き抜けてしまう様子が多数投稿されている。 不具合に対する不満の声があまりにも大きかったことから、PlayStation Storeからの削除や返金という騒ぎになったのである。
他ジャンルのゲームと比べてバグが発生しやすい
ある程度ゲームを知っている人であれば「オープンワールドでバグが多いのは当たり前だろう?」と思うかもしれない。 そもそも、そのゲームシステムとして無数のオブジェクトを扱うことになるオープンワールドゲームは、ゲーム機への負荷も大きく、他ジャンルのゲームと比べてバグが発生しやすい。 なので、オープンワールドのゲームでは、ユーザーはバグを見つけても、それをあげつらうのでなく、むしろ笑って楽しむのがお約束である。サイバーパンク2077に期待していたユーザーたちは、当然そうしたバグを楽しむ術を知っているはずなのだ。 にもかかわららず、どうしてこれほどまでに怒っているのだろうか? それはバグはバグでも、笑えるバグでは無く、ゲームがまともにプレイできないバグだからである。 ユーザーは、ゲームのクラッシュや突然死、画面のカクツキ、テクスチャーやオブジェクト描写の致命的な遅れといった、ゲームを快適に楽しむことのできない類いの不具合が多いことに対して怒っているのである。 不具合が多発している原因は明らかだ。 このゲームが要求するスペックが、家庭用ゲーム機に対して十分に最適化されておらず、家庭用ゲーム機の性能では十分に処理できなくなってしまっているからである。 実際、PC版のユーザーからはある程度のバグ報告はあっても、決して同種のオープンワールドゲームと比較して決して多くはないと見られる。 また同じPS4版でも、初代PS4ではゲームにならないが、後に発売された処理能力が高いPS4PROではマシであるという声も上がっているなど、明らかにスペック起因の問題であることが分かる。
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