Sunday, February 19, 2023

最新研究で明らかに!適切な水分補給が長生きと慢性疾患の予防に ... - ELLE JAPAN

woman drinking water seaside

Getty Images

十分な水分補給と健康で長生きな生活の関連性を示す研究がまた1つ増えた。
eバイオメディシン』に掲載された新しい研究によると、水分を十分に摂取することが、成人の慢性疾患や早期死亡の予防または進行の遅延に役立つ可能性があることが分かったという。

研究者らは、水分補給と老化、慢性疾患、死亡の関連性を探るために、45〜66歳までの成人11,255人から、25年以上にわたり健康データを収集。
 
この研究の著者でアメリカ国立心肺血液研究所(NHLBI)の研究者であるナタリア・ドミトリーヴァ博士によると、体の水分調節サイクルには電解質が直接関与することから、血中ナトリウム濃度を利用して水分補給の程度を測定したという。
 
水分の摂取量が少ないと体全体のナトリウム濃度が増加します、と続ける彼女。水をたくさん飲むと、ナトリウム値は低下する。

この研究では、血清(血液)ナトリウム値が144mmol/lを超える参加者は、137〜142mmol/lの参加者と比較して、生物学的年齢(ドミトリーヴァ博士いわく体全体の組織や細胞への損傷によって測定される)が50%高くなる可能性があることが判明した。
 
さらに、ナトリウム値が140mmol/l以上になると、138~140mmol/l(専門家が正常と考える範囲)の参加者に比べ、慢性疾患を発症する確率が63%高くなることを発見。
 
ナトリウム値が138〜140mmol/lをわずかに上回る、またはわずかに下回ると、早死のリスクが大幅に増加することも分かったという。

これらの結果から、血中ナトリウム濃度がこの狭い正常範囲にある参加者は最適な水分補給をしているとみなされ、もっとも健康的であることが示された。
 
具体的には、ナトリウム値が137〜142mmol/lだと早期死亡のリスクがもっとも低く、138〜140mmol/lだと慢性疾患のリスクがもっとも低い。
 
つまり水を十分に飲まない成人は、体が水を節約しようと働くため、慢性疾患を発症したり早死にする可能性が高くなるとドミトリーヴァ博士は説明する。慢性的な脱水症状は徐々に体の適切な機能を低下させ、老化の促進につながるという。
 
「これらの発見は、すべての年齢の人にとって重要です。世界的な人口調査では、50%以上の人が推奨量以下の水を飲み、脱水症、または脱水症状であると推定されています」と彼女は語る。

水分補給が必要か、どうチェックすればいい?

血中ナトリウム値を毎日測定するのは現実的ではないけれど、十分に水を飲めているかどうかを確かめる方法はほかにもある。
 
水分補給の一般的な目安はのどの渇きだけど、ドミトリーヴァ博士が言うように信頼できる指標とは限らない。代わりに、尿の色で水分摂取が十分かどうか分かるので、次にトイレに行くときチェックしてみよう。
 
「水分の摂取量が少ないと、腎臓に作用するホルモンの分泌が刺激され、より濃縮した尿が少量排泄されます。そのため濃い黄色の尿が出たら、十分な量の水を飲んでいない可能性があります」と博士。
 
また通常、血中ナトリウム値の検査は毎年の健康診断のチェック項目の1つ。水分の摂取量を増やす必要があるかを判断する手がかりになるので、自身の水分補給量についてもっと知りたい場合はかかりつけの医師に相談するといいかも。

激しい運動をする人はどれくらい水を飲むべき?

運動すると体が発汗によって体液と電解質を放出するため、適切な水分補給はアスリートにとって非常に重要。
 
一般的に、ほとんどの人は1日あたり約1.7〜2.4Lの水を飲むことが推奨されている。しかしこの推奨量は運動や熱暴露を考慮していないため、持久力アスリートはより多くの水が必要かもしれません、とドミトリーヴァさんは話す。
 
この理由から、アスリートは1日に必要な水分量を自分で計算するのではなく専門家に相談する方がいい場合がある。
全米アスレティックトレーナーズ協会が公表しているガイドラインによると、運動後の水分補給量に関して、発汗率、環境、体の大きさ、運動強度、個人の好みなど、さまざまな要因を考慮しなくてはならない。
 
「さらに、ランナーは水分不足だけでなく、水分過多にならないよう注意する必要があります。極端に行き過ぎるとどちらのケースも危険を伴います。腎臓が余分な水分を排泄できないと、血液中のナトリウム含有量は希釈されます。これを低ナトリウム血症といい、生命が脅かされる可能性があります」とドミトリーヴァ博士は説明する。

水分補給に関するまとめ

適切な水分補給が健康全般にとっていかに重要であるかを再度示してくれた今回の研究結果。自分の体に適切な水分量を正しく認識し毎日摂取するには、スポーツ栄養士の認定を受けた登録栄養士や専門家に相談するのが一番良さそう。


translation : Mutsumi Matsunobu photo : Getty Images


>>『ランナーズ・ワールド』のオリジナル記事はこちら
※この記事は、海外のサイトで掲載されたものの翻訳版です。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。

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