「三井住友トラスト・資産のミライ研究所」の調査によると、マイホームを購入した際、頭金の割合を1割以下で住宅ローンを組んだ人が20代と30代では60%以上にのぼったことが分かりました。
持ち家を購入した際の頭金の割合について聞いたところ20代は1割以下が61%、30代は1割以下が67%にのぼりました。
住宅ローン減税の特例措置の期限が延長されたことなどを背景に、頭金を十分用意せずに購入する人が増えているとシンクタンクでは見ているようです。
“頭金1割以下で住宅ローン” 20~30代で60%以上 民間調査
頭金の目安は物件価格の2〜3割
さて、住宅ローンの頭金の目安はどれくらいなのでしょうか。
頭金の目安としては2割〜3割がセオリーと言われてきました。物件購入にかかる費用以外に、権利登記の費用や火災保険など諸費用もかかります。頭金としては、お目当ての物件の3割程度を貯めておくと安心です。例えば、4000万円の物件だと、1200万円あれば安心ということです。
例えば、借入金2800万円、金利1%、35年返済(ボーナス払いなし)の場合、月々の返済額は7万9000円程度です。
月々のローン返済額も含めた住居費の目安は、手取り月収の20%程度になります。住居費の他にも教育費、生活費を捻出しながら老後資金の積立をしていく必要があるからです。
管理費や修繕積立金や税金なども含めて手取り月収の2割くらいに収まると安心です。
また、返済シミュレーションは金利によって大きく変わります。固定金利で組んでいる場合はその期間は返済額が原則変わらず一定ですが、変動金利の場合は将来的に返済額が増える可能性もあるので要注意です。
住宅ローン金利は低水準が続いていますが、変動金利で組むと市場金利の変化によって住宅ローン金利も変動するからです。
変動金利の場合、半年ごとに金利の見直しがあるのが一般的です。ただし、住宅ローン返済額の見直しは通常5年ごとのため、金利上昇局面では金利の変化に気付きにくいという注意点があります。
将来のシミュレーションはやや悲観的に固めに見積もることが吉です。更に金利が低下する余地は少なく、もしそうなったとしても悲観シナリオを楽観シナリオに戻すことは容易にできるからです。
低金利や減税などの恩恵を利用することはよいですが、必要以上に背伸びをして高額な物件に手を出すことは避けましょう。また、ライフプランもよく考えて、子育てをしながら共働きが続けられるかなどのシミュレーションもしっかりとしたいところです。
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