愛知県常滑市で開かれた野外の音楽フェスティバルで、新型コロナウイルスの感染防止対策が不十分なまま、酒の提供も行われていた問題で、愛知県が設置した検証委員会は５日、検証結果と再発防止策を盛り込んだ報告書を愛知県の大村知事に提出しました。
ことし８月に常滑市で開かれた野外の音楽フェスティバルで、感染防止対策が不十分なまま、酒の提供も行われていた問題を受けて、愛知県は先月、弁護士や医師などでつくる検証委員会を設置し、開催の経緯などの検証を進めてきました。
検証委員会は５日、最後の会合を開き、検証結果と再発防止策を盛り込んだ報告書を大村知事に提出しました。
報告書では、参加者が密集しないよう柵でブロック分けするなどの対策が講じられていなかったなどとして、主催者について、「十分な準備ができておらず想定や認識の甘さと対応力不足がうかがえる」と指摘しています。
また、会場となった施設の利用規約に感染防止対策の項目がなかったため、施設の運営会社が対策の不徹底を理由に利用許可を取り消せなかったとしています。
その上で、再発防止策として主催者の感染防止対策に対する意識や運営能力を調査し、行政が必要に応じて事前に強い指導を行うことや、施設の利用規約に感染防止対策の徹底を盛り込むことなどを提言しています。
大村知事は「コロナとイベントの両立を模索しなくてはならない中、目安となるような提言をいただいたので、全国に発信して参加者にもルールを守るよう呼びかけるなど活用したい」と述べました。
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