KDDIとKDDI総合研究所、東京医科歯科大学は10月12日、ネット依存外来を訪れる中高生の患者とその家族を対象に、スマホ依存改善支援アプリ「みまもるZO」を活用した特定臨床研究を13日から始めると発表した。
みまもるZOは、親にコミュニケーションのタイミングなどを提案し、子供のスマホ利用の適正化を目指すアプリ。臨床研究を通じて、アプリの有効性などを検証する。

医科歯科大のネット依存外来の患者は中高生が多いという。子供のスマホ依存は、発達障害や学校などでのストレスの他、親の過剰な干渉や親とのコミュニケーション不足による信頼感の喪失、育児ネグレクトなどといった家庭内不和などによって引き起こされ得る。家庭内不和は薬で治療できず、家族を支援する医療的なプログラムで対処するという。
KDDIとKDDI総研が提供する「みまもるZO」は、家族支援プログラムの一環として、親子間のポジティブなコミュニケーションを促進させるアプリだ。患者(子供) 用、保護者用の2つのアプリで構成。子供のスマホ利用状況に応じて、保護者用アプリで親子のコミュニケーションの取り方を助言するなど、家族療法に基づき、症状や問題行動の解決を図る。
KDDIは、国際電気通信基礎技術研究所(ATR)と共同で、脳神経科学とAIを活用した、スマホ依存の改善・予防に関する研究にも取り組んでいる。今回の「みまもるZO」の臨床研究の結果とあわせ、医療現場での利用を想定したスマホアプリの2024年度以降の実用化を目指し、研究を進めていく。
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