
■影響が大きかったカレッカのダンス
抱き合って喜ぶ程度ならいい。しかし私は得点後の過剰なパフォーマンスを嫌っている。 日本では「ゴールパフォーマンス」と言う。しかしこれは「和製英語」で、英語では通常「goal celebration(得点のお祝い)」と言う。ルール(競技規則)上では、英語版では「Celebration of a goal」とされており、日本語版では「得点の喜び」と訳されている。 ストライカーたちには、それぞれ固有の「ゴールパフォーマンス」がある。最も有名なのは「カズダンス」である。現在横浜FCでプレーする三浦知良(カズ)は、ゴールを決めるとテレビカメラのあるコーナーのほうに走り、両腕と両足をすばやく交互に動かす「サンバダンス」を踊る。最後は左手を股間に置き、右手を高く上げる。ちょっとセクシーだ。 このダンスは、カズがブラジルにいた当時にブラジルきってのスターだったカレッカ(後に柏でもプレー)がやったものを真似たと言われている。世界的には、1990年ワールドカップ・イタリア大会で大活躍したカメルーンのロジェ・ミラがやった「マコサダンス」が非常に有名だ。 だがどうも、ミラの「マコサダンス・パフォーマンス」は、同じワールドカップでカレッカがやったものを真似たものだったらしい。ワールドカップ前の試合で、ミラは得点を挙げるとただただコーナー近辺まで走り、うれしさのあまり飛び跳ねているだけだったからだ。
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