Wednesday, April 7, 2021

Core i9-11900Kのベンチマークテストでわかった、MEG Z590 ACEはさすがハイエンドモデルと呼ぶべき確かな設計 (1/3) - ASCII.jp

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 先日、Rocket LakeことCore i9-11900Kのmsi×intel評価キットの開封の儀を行った。そして3月30日、ついにベンチマーク等詳細なデータが公開可能になった。CPUのレビューというよりは合わせてマザーボード「MEG Z590 ACE」がメインとなるがさっそく性能を見てみよう。

Core i9-11900Kで使える第4のブースト「ABT」

 まずCore i9-11900Kから説明しておこう。Core i9-11900Kは第11世代Core i9ラインナップ中で定格およびターボブースト時のクロックがもっとも高く、iGPUを搭載しており、かつアンロックモデルである。動作周波数は定格が3.5GHz、ターボ時の最大が5.3GHz。TDPは125W、コンフィグラブルTDP-downが95W@3GHzだ。

CPU Core i9-11900K Core i9-10900K
製造プロセス 14nm 14nm
コア/スレッド数 8/16 10/20
定格周波数 3.5GHz 3.7GHz
最大周波数 5.3GHz 5.3GHz
キャッシュ 16MB 20MB
TDP 125W 125W
cTDP-down 95W@3GHz 95W@3.3GHz
メモリ DDR4-3200 DDR4-2933
iGPU Intel UHD Graphics 750 Intel UHD Graphics 630
ブースト Turbo Boost Technology
Turbo Boost Max Technology 3.0
Thermal Velocity Boost
Adaptive Boost Technology
Turbo Boost Technology
Turbo Boost Max Technology 3.0
Thermal Velocity Boost

 第10世代Coreと比較して性能がどうなのだろうか。Core i9-11900Kの8コア16スレッドは、第10世代Core i9-10900Kの10コア20スレッドよりも2コア4スレッド分少ない。それにともないキャッシュ容量も4MB少ない。

 ただ、Core i9-11900Kはより新しい世代のCore i9だ。アーキテクチャの進化でIPCを向上し、一方で実動作クロックはこれまのブースト機能にもうひとつ新たなブーストを加えて性能引き上げを測っている。

Core i9-10900KはTurbo Boost 2.0、Turbo Boost Max 3.0、Thermal Velocity Boostの3つを利用した場合、本来この倍率上限だ

 Core i9-11900Kおよびi9-11900KFだけが利用できる特別なブーストが「Adaptive Boost Technology」(ABT)だ。ABTは、資料を読むかぎり、使用するコア数が少ない状態というよりもマルチコア使用時に効くブーストだ。ただし前提として冷却および電力に余裕が必要だ。電源は別として、評価キットに360クラスの水冷CPUクーラー「MPG CORELIQUID K360」が付属したのはこのためと言える。

MEG Z590 ACEのBIOSには組み合わせるCPUクーラーの種類を選ぶ項目がある。今回はMPG CORELIQUID K360を組み合わせ、パフォーマンスを開放するためにWater Coolerを選択。PL1は4096Wで実質アンリミテッドだ

 評価キットに含まれるMEG Z590 ACEにも、ベータ版のABT対応BIOSが配布された。ABTの設定は、BIOSの詳細設定、「OC」項目中にある。そしてデフォルトはDisabledだ。Core i9-11900KでPCを組む方はおそらくハイエンドCPUクーラーを組み合わせると思われるが、何らかの理由でメインストリーム級のCPUクーラーで動かすシチュエーションもあるだろう。それを想定してのDisabledだろうか。とにかく、ABTを利用するために必要なのは、ここをEnabledにするだけだ。

Intel Adaptive Boost TechnologyをBIOSから有効(Enabled)に切り換える

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