8日の東京株式市場で日経平均株価は5営業日ぶりに反発した。前日比76円79銭(0.37%)高の2万0593円35銭で終えた。中国人民銀行(中央銀行)が設定した人民元売買の基準値を受け、米中貿易摩擦の激化に対する警戒が和らいだ。株価指数先物を中心に買いが入り、現物株指数を押し上げた。
朝方に下落する場面があった日経平均は10時すぎに上げ幅を広げた。人民銀は8日、対ドルでの人民元取引の基準値を1ドル=7.0039元と前日より元安・ドル高水準に設定した。下落幅は市場予想の範囲内との見方に加え、上海外国為替市場やオフショア(中国本土外)市場での人民元安の勢いが一服し、通貨安による米中摩擦の悪化が避けられるとの観測につながった。
人民元の基準値設定を受け、先物にはコンピューターのアルゴリズム取引などの買い戻しが入ったほか、中国・上海などアジア各国・地域の株価指数が軒並み上昇したことも投資家心理を改善させた。だが、新たな買い材料に欠けるなか、個人投資家などの利益確定売りが出て相場の上値は重かった。
JPX日経インデックス400は反落し、終値は前日比15.81ポイント(0.12%)安の1万3357.24だった。東証株価指数(TOPIX)も反落し、1.27ポイント(0.08%)安の1498.66で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆878億円、売買高は11億8706万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1088、値下がりは962、変わらずは99だった。
東エレクやアドテストなど半導体関連株が高い。コムシスHDや大塚HDが上昇した。一方、ソフトバンクグループ(SBG)は下落した。丸井Gや豊田通商、日揮が安い。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
2019-08-08 06:38:00Z
https://www.nikkei.com/article/DGXLASS0ISS16_Y9A800C1000000/
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