飲食店や宿泊施設などの業務用家具を提供するアダル。同社がこれまでのノウハウを生かしたニューノーマルなワークスペースや、スペインを拠点とする世界的なデザインスタジオSTONE DESIGNSとのコラボレーションアイテムを発表した。
飲食、ホテル家具のノウハウをワークプレイスシーンに活用
同社が発行する、最新の家具コレクションカタログ「A.T.I.C vol.8」の責任者を務める経営企画部 経営企画室 室長の葉玉研治氏は「昨今の社会情勢を反映し、オフィス用家具などワークプレイスを主体としたカタログに、今回内容をシフトしたと」話す。
ワークプレイスシーンは、働き方改革やSDGs、さらに新型コロナウイルスの蔓延などにより目まぐるしく変化している。
これまで同社が得意としてきた飲食や宿泊施設の家具ノウハウによって、ワークプレイスにもニューノーマルに即した新しい価値を提供できるのではないかと考えて企画。一部の企業では導入され始めているワークスタイル「ABW(Activity-based working)」をコンセプトに、ワークプレイスのエリアごとにアイテムを公開した。
ABWは社員が効率よく働ける場所や時間を自ら選択する働き方で、近年のオフィス空間でトレンドになりつつある考え方だ。
最初のリリースとなる5月はエントランス、8月はコワーキングやミーティング、会議室のプロダクトが公開。そして年末にも新たなリリースが予定されている。
STONE DESIGNSとコラボした2種のソファを発表
また、今回はSTONE DESIGNSとのコラボレーションアイテムも発表。STONE DESIGNSは、スペインに拠点を置くインテリアとプロダクトのデザインスタジオで、レクサス、コカ・コーラ、アディダスなど数多くのグローバルブランドのデザインを手掛けている。
また現在でこそ、サステナブルという価値観が注目されているが、STONE DESIGNSは創業時の25年前から地球環境との調和や経緯というサステナブルな理念を持っており、自然からのインスピレーションを受けてデザインをしている。
ビデオ出演したSTONE DESIGNS クトゥ・マスエロス氏は、「自分たちが住む、この地球という惑星自体への理解を深めることで、地球と人類が長期的に持続できるような環境への配慮を行いたいということです」と、デザインの理念を語る。
STONE DESIGNSとコラボした2種のソファを発表
でき上がった、ハイとローの2種類のバックレストタイプがあるソファ「TOFFEE(トフィ)」と、機能的で美しい曲線を実現したソファ「TENNIS(テニス)」。
クトゥ氏によれば、どちらも「華美な装飾や過度に空間を取ることを極力避け、時代に適応した製品」としてデザインされている。
さらに、「非接触」など、空間の作り方において、どのようにニューノーマルに対応していくかが、デザインをするうえで非常に重要な項目として考えられている。また、抗菌効果など、さまざまな規格に応じた素材を使っていくことも意識しているという。
前者は、ハイ・バックレストによるアコースティック効果(吸音・防音機能を持つ素材による効果)が期待できるソファで、快適性とセミ・プライベート空間を実現しているとした。
また、モジュラー式で柔軟に組み合わせできるので、ブースとしての空間設計も可能。赤いステッチなど、細部のかわいらしさにもこだわりが見えるデザインとなっている。
テニスはテニスボールから着想をえたソファで、パイプチューブを用いて非常に美しい曲線を実現。機構的にも強度を増したデザインとなっている。
無垢材を使用することで過剰な装飾を避け、長持ちするように設計されており、少資源で長期使用できるモデルとなっている。3次元デザインのスチールに木部がピッタリと嵌っている造形は、技術的にも非常に難しいものとなっているのだ。
このような難しいデザインを実現できていることは、「アダルのクラフトマンシップがあってこその成果。継ぎ目を意識することなくシワのない完璧な仕上がりを見たときには、非常に驚き、感動しました」と、クトゥ氏もその仕上がりに大きな満足感を得ており、「サステナブルで価値の高い製品を日本の社会に示すことができた」と手ごたえを感じているそうだ。
からの記事と詳細 ( レクサスなどをデザインするスタジオが考える、今必要なオフィス家具とは? - マイナビニュース )
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