[ロンドン 4日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)のチーフエコノミスト、ヒュー・ピル氏は4日、英中銀がこれまでに実施した大幅な金融引き締めの影響は近く顕在化するとの見方を示しながらも、インフレ抑制に十分な利上げが行われたか、まだ確信できないと述べた。
この発言を受け、ポンド/ドルは0.9%高の1.2525ドルと10カ月ぶりの高値を付けた。
ピル氏はジュネーブで行われる予定の講演に先立ち英中銀が発表したコメントで「目的達成に十分な金融引き締めを確実に行い、インフレ率を持続的に目標に戻す責任を負っている」とし、「ベース効果とエネルギー価格の下落が相まって、今年は総合インフレ率が大きく低下すると予想されているが、国内要因による物価上昇が持続する可能性があるため、インフレ見通しの評価にはまだ注意が必要だ」と述べた。
英中銀は3月23日の会合で、政策金利を0.25%ポイント引き上げ4.25%とした。2021年12月以降11会合連続の利上げだったが、利上げ幅は昨年6月以降で最小となった。
ピル氏は同会合で0.25%の利上げに賛成。5月11日の次回会合で自身がどのように投票するかについてはガイダンスを示さないと述べた。
金融市場では、5月11日の次回会合で0.25%ポイントの追加利上げが実施される確率が70%であることが織り込まれている。
ピル氏は英中銀のテンレイロ委員と同様、民間賃金の伸びを示す一部の指標の鈍化や石油・ガス価格の下落を受け、インフレ率が大幅に低下するとの見方が数カ月前より強まっているようだと指摘。ただ、内需と雇用の見通し改善が経済の供給能力と一致せず、持続的なインフレリスクが生じる恐れがあるとし、「金融政策委員会(MPC)は、これら2つの基本的なストーリーのうち、どちらがより適切かについて判断する必要がある」と述べた。
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