ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2021.06.25 16:31
「年内利上げ」は、新型コロナのパンデミックの中で低金利と財政拡大が重なって流動性があふれ、世界的に物価が上昇しているためだ。現在の低金利を維持すれば、インフレとこれによる幅広い副作用が出てくる可能性が高い。
すでに最近は消費者物価が上昇している。5月の物価は前年同月比2.6%上昇し、9年1カ月ぶりの最高水準となった。米国も5月の消費者物価上昇率が前年同月比5%に達した。全国ガソリンスタンドのガソリン販売価格は24日、1リットルあたり1591.42ウォン(約156円)まで上がった。景気回復で石油の需要が増え、国際原油価格が上昇したからだ。韓銀は最近1バレルあたり70ドルを突破した国際原油価格の上昇傾向が長期化する可能性があると予想した。市場バスケット物価も深刻だ。スーパーマーケットに行くと、15個入りの卵1パックが9000ウォン(約885円)近い。卵の価格は1年前に比べ84.4%も上がった。不動産価格急騰の弊害は言うまでもない。したがって韓銀の今回の決定はむしろ遅いという印象を受ける。
問題は利上げの衝撃だ。今年1-3月期の名目国内総生産(GDP)に対する民間負債(家計負債+企業負債)規模は216.3%と、過去最大水準だ。韓銀によると、今後金利が上がる場合、滞納が最大0.3%ポイント増えると推定される。株式市場にもマイナスの影響を与えると予想される。それでも韓銀が利上げに踏み切るのは流動性が限界状況に達しているからだ。しかし政府は第2次補正予算を編成して30兆ウォン以上の資金を供給するという。与党・共に民主党はその間、全国民に災難支援金を給付しようと主張してきた。米国など世界主要国が市中の流動性を回収している中、韓国はインフレ懸念と利上げの動きにもかかわらず、大統領選挙で票を獲得するために現金をさらにばらまこうという姿だ。
民心は結局、経済にかかっている。与党は不動産政策の失敗で4月の補欠選挙で惨敗した事実をすでに忘れたのだろうか。臨界値を超えた経済は回復も容易でない。利上げを目前にした状況で政府・与党の賢明な対策を促す。民間も利上げの波紋に先制的に対応する時だ。
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