【ニューヨーク=西邨紘子】米製薬パーデュー・ファーマが15日、米裁判所に連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請した。医療用麻薬「オピオイド」入り鎮痛剤の販売を巡って2000件を超える集団訴訟を抱え、巨額の支払いに耐えられないと判断した。一部の自治体とは和解が成立しておらず、解決に時間がかかる可能性がある。
オピオイド系鎮痛剤は従来薬に比べて依存症のリスクが低いとされ、1990年代に売り出された。だが乱用による中毒患者が急増し、危険性の周知を怠ったなどとして製薬各社の責任を問う声が高まった。特にパーデューは同鎮痛薬のシェアが高く、過去の積極的な販拡手法が明るみに出たことで批判の矢面に立った。
米メディアによると、パーデュー創業家のデビッド・サックラー氏は8月に集団訴訟の弁護団に最大120億ドル(約1兆3000億円)の支払いを含む和解案を提示し、大部分の原告と暫定合意した。マサチューセッツ州やニューヨーク州など複数の州は創業家の支払い負担が不十分だとして受け入れを拒否した。
2019-09-16 06:02:00Z
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO49859250W9A910C1TJC000/
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