ただ、静岡県内の工事を巡って県とJR東海の協議が難航し、計画通りの開業は難しくなっています。
静岡県側が指摘しているのが、大井川の地下で行われるトンネル工事です。
工事で川の水が減少し、流域の水資源や生態系に悪影響が出ることを懸念しているのです。
静岡県は、2018年11月、有識者を交えた専門部会を設置。
JR東海に対し、工事によってトンネル内に湧き出す水を川に戻す方法などの説明を求めましたが、協議は進展しませんでした。
国土交通省は、リニアの早期開業の実現と、水資源などへの影響回避を両立する必要があるとして調整に乗り出し、去年4月に有識者会議を設置。トンネル工事で懸念される川の水量の減少を防ぐ対策や、中下流域の地下水への影響を中心に科学的・工学的な議論を進めてきました。
一方、JR東海の金子社長は去年6月に静岡県の川勝知事と初めて会談。
工事の準備作業を早期に始めることに理解を求めましたが、川勝知事の理解を得られず、この時点で、目標とした2027年の開業が難しくなりました。
こうした中、国土交通省の有識者会議は、ことし4月、大井川の地下工事に伴い水の通り道となる別のトンネルを造って湧き水を川に戻すなどの対策をとれば、中下流域の水量は維持され、地下水への影響も極めて小さいという案を示していました。
今月18日には、大井川の流域にある9つの市や町のトップとJR東海の金子社長が会談。
これまで県が窓口となって協議をしていたため、直接、意見交換をするのはこれが初めてで、自治体側からは、水資源への影響について十分な説明を求める住民の声などが伝えられました。
JR東海は、こうした意見交換を今後も続けて不安の払拭に努めたい考えですが、工事の許可の権限を持つ静岡県の理解を得られるかどうかは、依然としてメドが立っていません。
からの記事と詳細 ( リニア新幹線“十分な対策で水量の影響抑えられる”中間報告案 - NHK NEWS WEB )
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