欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は28日、「一時的」である可能性が高いインフレ急上昇に反応して景気刺激策を尚早に引き揚げることに対し警戒を促した。
同総裁はECBフォーラムで「このインフレ率上昇が経済全体に広がっている兆候はない」と述べた。「重要なのは、中期的な影響を持たない一時的な供給ショックに対し過剰な反応を決してしないようにすることだ」と語った。
ユーロ圏のインフレ率は現在 3%で、ECB目標の2%を上回っており、来年に低下する前にさらに上昇すると見込まれている。しかしラガルド総裁は、今日の総合インフレ上昇の半分はエネルギー価格によるものだとし、ドイツの税金なども影響していると指摘した。
新型コロナウイルスの「パンデミック(世界的大流行)に起因する影響が過ぎ去れば、インフレ率は低下すると考えている」と総裁は述べた。ECBは2023年の平均インフレ率を1.5%と予想している。
ECBはパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)を来年3月で終了する予定で、景気腰折れの回避に向け12月会合を新たな金融政策について決定する場と位置付けている。
総裁は、パンデミックが終息するまで良好な調達環境を維持することにECB当局者らはコミットしていると言明。その上で「パンデミックの緊急事態は終わりが近づいている。その時には、ECBの金利フォワードガインダンスおよび従来の資産購入プログラム(APP)の下での購入により、中期で2%のインフレ目標達成を金融政策が引き続き後押しできるようにする」と語った。
政策委員会メンバーのミュラー・エストニア中銀総裁はすでに、APPの購入拡大を協議する必要があると 発言している。
原題: Lagarde Warns Against Overreacting to Transitory Inflation Shock(抜粋)
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