Monday, October 19, 2020

リニア乗換駅 地元負担の建設取りやめ 「県や伊那谷と合意形成」 - 信濃毎日新聞

 任期満了に伴う18日投開票の飯田市長選で、5選を目指した現職らを破って初当選した佐藤健(たけし)氏(52)=無所属、鼎名古熊=は一夜明けた19日、市内の事務所で記者会見を開いた。リニア中央新幹線県内駅(飯田市上郷飯沼・座光寺)への乗換新駅を、近くのJR飯田線に地元負担で建設する構想を取りやめると改めて明言、県や伊那谷の自治体に説明する考えを示した。主なやりとりは以下の通り。

 ―乗換新駅建設の構想を取りやめるとしているが、今後の具体的な手順は。

 新駅構想は、県や伊那谷の自治体でつくる会議で議論し、現在の計画がある。(取りやめについても)関係者との合意形成のプロセスが必要。リニアと飯田線の接続は大事だ。しかし、方法については、費用対効果を考慮し新駅建設ではなく、既存の元善光寺駅(座光寺)と新交通システムの活用を提案する。

 ―選挙戦では市の産業振興について議論があった。

 地元経済界は、産業振興が航空機産業に偏っていると受け止めている。「産業振興と人材育成の拠点」(エス・バード)については、各業界の意見を聞き、産業全般の振興につながる施設にしたい。

 ―現市政が中心市街地としている新たな飯田文化会館の建設地については、選挙公約で「十分な駐車場確保」を前提としている。

 なぜ建設地が中心市街地になったのかというプロセスに唐突感がある。改めて市民に意見を聞くことが必要だ。市民の中には「駐車場はどうするのか」という疑問がある。

 ―副市長の選任は。

 まだ白紙だ。ただ、地元のことをよく分かっていて、職員の話をよく聞いてくれる人がいいと思っている。

(10月20日)

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