イングランド銀行(英中央銀行)は19日、政策金利据え置きを発表した。金融政策委員会(MPC)メンバー2人は再び利下げを主張したものの、欧州連合(EU)離脱が新たな局面を迎える中で政策余地を温存した。
当局者らは、ジョンソン英首相の総選挙勝利で離脱への道筋がより明確になったことがセンチメント改善につながるかどうかを判断するのは時期尚早だとの考えで一致した。離脱を巡る不透明が根強い場合や世界の成長が安定しない場合は、金融緩和の追加が必要となる可能性があると繰り返した。
今回のMPC会合の議事録によると、中銀は「家計や企業のセンチメントが短期的に上向く可能性はある」とした上で、「その後については、企業と家計の反応はEU離脱プロセスの次の段階次第となるだろう。将来の貿易関係の性質とそこへの移行に関する交渉などに左右される」と分析した。
カーニー総裁率いるMPCは、政策金利を0.75%で据え置くことを7対2で決めた。ソーンダース、ハスケル両委員が今回も利下げを主張。緩和余地がほとんどない状況では「リスク管理の観点から下振れリスクに対する迅速な対応が望ましい」と論じた。
中銀は第4四半期の成長率予想を0.1%とこれまでの0.2%から引き下げ、インフレ率が来年春に1.25%程度に低下するとの見通しは維持した。労働市場は依然タイトなものの、緩み始めている可能性があるとの認識も示した。
今後数年の間にはインフレと成長が回復すると予想し、これが実現した場合、一連の限定的かつ漸進的な利上げが必要になると繰り返した。
保守党の決定的な勝利に終わった選挙後初の政策決定で、当局者は国内の政治的不確実性の後退を指摘した。選挙結果を受けて英国が来年1月31日にEUを離脱することはほぼ確実になり、焦点は同年12月末までの移行期間中に貿易協定を締結できるかどうかに移った。
原題:BOE Keeps Powder Dry as Brexit Moves into Next Stages(抜粋)
2019-12-19 13:22:00Z
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